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第24回(2003)青龍賞


 韓国映画界の年末のお祭りであり、かつ一年間の総決算である青龍賞の授賞式が2003年12月11日、ソウルの国立劇場にて開催されました。

◆ 第24回(2003)青龍賞 ◆
開催日程 10月30日〜11月25日 インターネット投票と専門家による投票により候補作を選定
12月1日〜8日 スターシックス貞洞にて候補作上映会
12月11日 授賞式
主催 スポーツ朝鮮
後援 朝鮮日報社/KBS韓国放送
公式サイト http://www.sportschosun.com/bluedragon/


 以下は、候補作品/候補者と、受賞作品/受賞者の一覧表です。末尾に「★」マークがついているのが今回の受賞作品/受賞者です。


【賞名】 【受賞作品名/人物】 括弧内は対象作品名
最優秀作品賞 『浮気な家族』(ミョン・フィルム)
『春夏秋冬そして春』(LJフィルム)★
『殺人の追憶』(サイダス)
『スキャンダル』(映画社春)
『オールド・ボーイ』(ショー・イースト)
監督賞 クァク・ジェヨン『ラブストーリー』
パク・チャヌク『オールド・ボーイ』)★
ポン・ジュノ『殺人の追憶』
イ・ジェヨン『スキャンダル』
イム・サンス『浮気な家族』
男優主演賞 パク・チュンフン『黄山ヶ原』
ソン・ガンホ『殺人の追憶』
チョン・ウソン『トンケの蒼い空』
チャ・スンウォン『ぼくらの落第先生』
チェ・ミンシク『オールド・ボーイ』)★
女優主演賞 キム・ソナ(『偉大なる遺産』
キム・ハヌル『同い年の家庭教師』
ムン・ソリ(『浮気な家族』
イ・ミスク『スキャンダル』
チャン・ジニョン『シングルス』)★
チョン・ドヨン『スキャンダル』
男優助演賞 キム・ガプス『トンケの蒼い空』
ペク・ユンシク(『地球を守れ!』)★
ポン・テギュ(『浮気な家族』
ソン・ジル(『ぼくらの落第先生』
イ・ムンシク(『黄山ヶ原』
女優助演賞 カン・ヘジョン(『オールド・ボーイ』)★
コン・ヒョジン『品行ゼロ』
キム・ヘナ(『Mirror 鏡の中』
ヨム・ジョンア(『箪笥』
チョン・ミソン(『殺人の追憶』
新人監督賞 キム・ヨンファ(『オー!ブラザーズ』
パク・チンピョ(『死んでもいい』
パク・チャノク(『嫉妬は我が力』
チャン・ジュナン(『地球を守れ!』)★
チョ・グンシク(『品行ゼロ』
新人男優賞 キム・ナムジン(『春の日のクマは好きですか?』
リュ・スンボム『品行ゼロ』
パク・ヘイル(『嫉妬は我が力』
ペ・ヨンジュン『スキャンダル』)★
新人女優賞 ムン・グニョン『箪笥』
パク・ハンビョル(『狐怪談』
ソン・ジヒョ(『狐怪談』
オム・ジウォン(『トンケの蒼い空』
イム・スジョン(『箪笥』)★
脚本賞 パク・チャノク(『嫉妬は我が力』
撮影賞 キム・ヒョング『殺人の追憶』
技術賞 オ・サンマン(美術:『春夏秋冬そして春』
韓国映画最高興行賞 『殺人の追憶』(サイダス)
人気スター賞 チャ・テヒョンペ・ヨンジュン
ソン・イェジンチャン・ジニョン
審査委員
委員長 キム・ドンホ(釜山国際映画祭執行委員長)
委員 カン・ハンソプ(映画評論家)
ソン・ヘソン(映画監督)
アン・ソンギ(映画俳優)
ユン・ジョンヒ(映画俳優)
ユン・ホジン(公演演出家)
イ・グァンモ(映画監督)
イ・ウンジン(KBSドラマPD)
イ・ジュニョン(映画評論家)
チョ・ヘジョン(『朝鮮日報』論説委員)
チョン・ジュンホン(『スポーツ朝鮮』演芸部長)
 2003年の青龍賞は、10月30日から11月25日まで公式サイトにおいて一般観客からのインターネット投票を募り、実に18万3,912人が参加(昨年比26%増)。それとは別に、製作者・監督・評論家など専門家247人による投票も実施され、インターネット投票=30%、専門家の投票=70%のウェイト付けにより、候補作品・候補者が選定されました。なお、候補の対象となるのは、2002年11月25日から2003年11月23日までの間に韓国内で封切りされた韓国映画です。

 最多ノミネート作品は、2003年最大の話題作&ヒット作で、いち早く韓国映画最高興行賞の受賞を確定させた『殺人の追憶』。最優秀作品賞、監督賞、男優主演賞、女優助演賞、脚本賞、撮影賞の6部門でノミネートされています。続いて、5部門でノミネートされているのが、『浮気な家族』(最優秀作品賞、監督賞、女優主演賞、男優助演賞、撮影賞)、『オールド・ボーイ』(最優秀作品賞、監督賞、男優主演賞、女優助演賞、撮影賞)、『地球を守れ!』(男優助演賞、新人監督賞、脚本賞、撮影賞、技術賞)の3作品。いずれも、その飛び抜けた作品性が認められた作品です。また、ドラマ『冬のソナタ』のペ・ヨンジュンのスクリーン・デビュー作として日本でも製作時から大きな注目を浴びていた『スキャンダル』も最優秀作品賞、監督賞、女優主演賞、新人男優賞の4部門でノミネートされています。

 各部門にノミネートされた作品は、12月1日から8日まで、ソウルのスターシックス貞洞劇場で上映されました。ちなみに、この候補作上映会では、審査委員と一般観客が一緒に映画を見ることができます。鑑賞料金は、3,500ウォン。通常のロードショー作品は7,000ウォンですから、とってもお得。

 さて、12月11日に開催された授賞式ですが、昨年と同様キム・ヘスとチョン・ジュノの司会のもと執り行われ、その模様はKBSテレビによって全国生中継されました。ちなみに、授賞式の視聴率は調査機関によると16.5%〜17.5%だったとのことです。

 最優秀作品賞を受賞したのは、第4回東京フィルメックス/TOKYO FILMeX 2003でオープニング上映され、日本公開も予定されているキム・ギドク監督の仏教映画『春夏秋冬そして春』。下馬評では、評論家筋からも観客からも高い評価を受け、かつ大ヒットした『殺人の追憶』の圧倒的優勢が囁かれていましたが、ふたを開けてみると11名の審査委員のうち、『春夏秋冬そして春』に投票した者5名、『殺人の追憶』に投票した者4名で、辛くも一票差で『春夏秋冬そして春』が栄冠を勝ち取りました。一方の『殺人の追憶』(日本公開予定作)は、第40回(2003)大鐘賞、第23回(2003)映画評論家協会賞、第2回(2003)大韓民国映画大賞、そしてこの青龍賞の後に授賞式が行われた第11回(2003)春史羅雲奎映画芸術祭でグランプリ他各賞を総なめにしていますが、青龍賞では小休止。撮影賞と韓国映画最高興行賞の受賞に終わりました。

 映画賞の華、男優/女優主演賞は各々『オールド・ボーイ』のチェ・ミンシクと、『シングルス』のチャン・ジニョンが受賞。偶然でしょうが、いずれも原作は日本の作品です。チェ・ミンシクは8票を集め、『殺人の追憶』のソン・ガンホの3票を余裕でおさえての受賞。一方のチャン・ジニョンは5票を獲得し、イ・ミスクの3票、ムン・ソリの2票をかわして、三つ巴の戦いを制しました。日本ではまだ知名度が高くありませんが、チャン・ジニョン、ここ2年ほどで急速に伸びてきた女優さんです。ちなみに、これまた偶然でしょうが、チェ・ミンシクとチャン・ジニョンは2001年の青龍賞でも各々『パイラン』『鳥肌』で男優/女優主演賞を一緒に受賞しています。

 その他、青龍賞開催期間中もヒットし続けていた下半期の問題作『オールド・ボーイ』は監督賞と女優助演賞も受賞。今回の最多受賞作品となりました。『オールド・ボーイ』も日本公開が予定されています。

 新人賞関係では、『スキャンダル』のペ・ヨンジュンが新人男優賞を、そしてゆうばり国際ファンタスティック映画祭2004でプレミア上映されるゴシック・ホラー『箪笥』のイム・スジョンが新人女優賞を受賞しました。この二作品も日本公開予定作です。ちなみにイム・スジョンは満票での受賞。一方のペ・ヨンジュンは『嫉妬は我が力』のパク・ヘイルとの共同受賞も検討されるほどの激戦を制しての受賞です(ペ・ヨンジュン6票、パク・ヘイル4票)。

 また、第4回東京フィルメックス/TOKYO FILMeX 2003で紹介された問題作『地球を守れ!』は男優助演賞と新人監督賞を受賞。この作品は、第40回(2003)大鐘賞、第4回(2003)釜山映画評論家協会賞、第23回(2003)映画評論家協会賞、第2回(2003)大韓民国映画大賞、第11回(2003)春史羅雲奎映画芸術祭で新人監督賞ほかを軒並み受賞。韓国内での興行には失敗しましたが、2003年を代表する独創的な韓国映画の中の一作となりました。



初版:2004/1/3


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