イ・ドンジュン
撮影:鄭美恵(Dalnara)
名前 漢字 ハングル |
イ・ドンジュン 李東峻 이동준 |
性別 |
男 |
担当作品 |
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オールドポップスなどを選曲することが流行している最近の韓国映画音楽界において、ウォン・イル、チョ・ソンウらと共に、独特のオリジナル音楽を提供し続けている新世代映画音楽家。あどけない顔に金髪という風貌からは想像も出来ないような勇壮な音楽を生み出す。
1967年2月5日(陰暦)、釜山生まれ。映画音楽好きだった母親の影響で自然に音楽を好むようになる。大学入試では哲学科を選択したが、映画音楽への想いを断ち切れず両親の反対を押しきって音楽家の道に進む。1988年に、故郷の釜山で気の合う仲間と一緒にロック・バンド「プラズマ」を結成。現在、プロのドラマーとなっているイ・スヨン、ロック歌手イ・スンチョル等はこの時の仲間だった。なお、釜山の小劇場やカフェで演奏活動を続けた「プラズマ」だが、イ・ドンジュンがソウル芸術専門大学実用音楽科に入学した1989年に解散した。
1991年にソウル芸術専門大学を卒業。その後、舞踊・演劇・イベントの音楽を担当。1991年には舞踊『黄の挽歌』の音楽でソウル舞踊祭の音楽賞を受賞した。白南準(ナムジュン・パイク)のビデオ・アート『グッドモーニング ミスター・オーウェル』を見て衝撃を受け、映画界を目指すようになる。そして、1994年に『KUMIHO/千年愛』で念願の映画音楽家としてデビュー(フィルモ・グラフィーは『韓国映画年鑑』登録順になっているため『契約カップル』が先になっている)。
1996年の『銀杏のベッド』では、伽耶琴などの国楽器を使って生み出した民俗的色彩の強い音楽が注目を浴びた。この作品で第17回(1996)青龍賞技術賞を受賞。また、翌年の『グリーンフィッシュ』では第35回(1997)大鐘賞音楽賞と第18回(1997)青龍賞技術賞を受賞する。
最近は、『ソウル・ガーディアンズ 退魔録』、『シュリ』、『ユリョン』、『リベラ・メ』、『ロスト・メモリーズ』などの大作で、スケールの大きい映画音楽を得意としている。特に『シュリ』では、韓国映画音楽史上初めて70人編成のオーケストラを使い荘重な音楽を実現した。ちなみに2000年1月の『シュリ』日本公開と同時期に東京・大阪で公演され話題となった演劇『NANTA』のオリジナル音楽を作曲したのもイ・ドンジュン。
面白いところでは、『女校怪談』のパク・キヒョン監督の短編『誇大妄想』や、同じく短編の『一日』(1999)の音楽も担当している。
なお、『シュリ』の日本版サントラCDでは、イ・ドンジュンは俳優としても活躍しており、『ホワイトバッジ3 戦狼たちの墓標(原題:遥かなるサイゴン)』(1990)、『熱い雨』(1993)、『あの女の寝息』(1995)、『カリスマ』(1996)などに出演している、と書かれているが、俳優のイ・ドンジュンは同姓同名の別人。
初版:2000/2/14
最新版:2002/2/1
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