ウォン・イル

　韓国国楽と西洋音楽を融合させた独特な音楽を生み出す逸材。韓国芸術総合学校で教鞭をとり、ソウル国楽管弦楽団の指揮者をつとめた経験もある。フリー・パーカッション・アンサンブル「プリ（ＰＵＲＩ）」のリーダーとして何度か来日しており、そのド迫力の演奏で日本人観客を放心状態にさせる事でも有名。ちなみに、「プリ」は、韓国伝統の演奏形式サムルノリをもとに、新しい音楽を開拓している韓国若手NO.1の実力派グループ。

　1967年10月19日（陰暦）生まれ。グループ「サムルノリ」の創立メンバーであるキム・ヨンベからケンガリとサムルノリを学ぶ。1995年に、知人の紹介でチャン・ソヌが監督した「映画誕生100周年記念ドキュメンタリー」の韓国版『シッキム』の音楽を担当し、それが縁で『つぼみ』で映画音楽家としてデビュー。この作品で第34回(1996)大鐘賞音楽賞を受賞する。

　1996年には文芸振興院の新世代最優秀作曲賞を受賞し、1996年から1997年まではUCLA大学の招待で比較音楽学科客員研究員となった。

　1998年の『スプリング・イン・ホームタウン』では、第36回(1999)大鐘賞音楽賞をはじめ、第7回(1999)春史映画芸術賞音楽賞、第19回(1999)映画評論家協会賞音楽賞を受賞する。また、第37回(2000)大鐘賞では『イ・ジェスの乱』で音楽賞を受賞する。

　第20回(1998)クレルモン・ペラン国際短編映画祭で審査委員特別賞を受賞して話題となったキム・ジナン監督の短編映画『日差しを切り裂く子』の音楽も担当している。

　2002年にはホン・サンスの『気まぐれな唇』で選曲を担当。

　次回作はアニメ『ワンダフルデイズ』。

初版：2000/4/20
最新版：2002/3/25

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