達磨よ、遊ぼう!
題名 英題 原題 ハングル |
達磨よ、遊ぼう! Hi, Dharma! 達磨よ、遊ぼう 달마야 놀자 |
製作年 |
2001 |
時間 |
95 |
製作・配給 提供 製作支援 場所協賛 共同提供
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シネ・ワールド KM カルチャー 釜山映像委員会 金海市庁 大韓仏教曹渓宗銀河寺 国民技術金融 ソビク創業投資 コエル創業投資 SBS CBF技術投資 アイ・ベンチャー投資 |
監督 |
パク・チョルグァン |
出演 |
パク・シニャン パク・サンミョン カン・ソンジン キム・スロ ホン・ギョンイン キム・インムン チョン・ジニョン イ・ウォンジョン イ・ムンシク リュ・スンス キム・ヨンジュン イム・ヒョンギョン クォン・オミン イ・デヨン イ・ムヒョン |
日本版 Video DVD |
DVD |
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突然、山寺にやってきた暴力団と彼等から寺を守ろうとする僧侶達の対決を描いたコメディ。暴力団員と僧侶が、花札や潜水競争などありとあらゆる方法で抱腹絶倒の「勝負」をする。
2001年には『友へ/チング』、『新羅の月夜』、『花嫁はギャングスター』など暴力団を題材にした作品が大ヒットしたが、この作品も同様の系譜に属する作品。
パク・シニャンが、抗争に破れ山寺に逃げ込んできた暴力団のボス、ジェギュ役を担当。初めてコミカルな演技に挑戦する。パク・サンミョン、カン・ソンジン、キム・スロ、ホン・ギョンイン等が暴力団役を演じる。チョン・ジニョンはジェギュと事あるごとに対立する僧侶を演じるため落髪。CMスターのイム・ヒョンギョンが尼僧を演じる。
パク・チョルグァン監督は、『カ』,『SPY リー・チョルジン 北朝鮮から来た男』の演出部と、『アナーキスト』の助監督を担当した人物。撮影はパク・ヒジュ。美術はオ・サンマン。
もともと2001年11月9日(金)に公開予定だったが(韓国では2001年より話題作は金曜封切りが当たり前になっている)、11月7日に行われた修学能力試験(修能試験:大学入試センター試験のようなもの)終了直後に封切りして試験が終わって街に繰り出した高校生達を大量動員したいという映画館側の思惑と、次週に公開される大作『黒水仙』に備えて一刻でも早く公開したい配給側の思惑が一致し、一日早い11月8日に掟破りの木曜封切りを敢行。狙いは的中し、オープニング二週間で全国で180万人もの観客を集める大ヒットとなった。
MGMがこの映画のリメイク権を購入して話題となった。
第4回(2002)Udine Far East Film Festival、第28回(2002)シアトル国際映画祭Asian Trade Winds部門、第15回東京国際映画祭協賛企画コリアン・シネマ・ウィーク2002招待作品。
2001年映像物等級委員会選定「今年の良い映像物」。
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投稿者:Nobukaさん 投稿日:2001/12/9 17:08:27
前評判が高かったので期待して見に行きましたが、予想以上でした。楽しすぎます(笑)。
暴力団員たちが行き場を無くして、車の中で途方に暮れて「どうしたらいいんだぁ・・・」と悩んでいるときに遠くに聞こえるゴォォ〜ン・・・というお寺の鐘。その音に「そうか、寺か・・・」と顔を見合わせる彼ら、そして出てくるタイトルテロップ。最初からこんな調子で、至極マジメに、でも可笑しく話が進んでいきます。
お坊さんたちも実に面白い。チンピラたちを追い払おうとバカバカしい勝負を大真面目に繰り広げていくんですが、なんでこんなに面白く思えるのか、最後になってよくわかりました。みんなマジメに生きる場所を探してるんだなぁって。その姿がマジメそのものだから、逆に笑いを誘うんです。
最後には友情が芽生えるチンピラと僧侶たち。絶対に実際に見てほしいので話の核心に触れるのは止めておきますが、輪廻転生という言葉まで思い起こさせるこのシナリオ、絶品です。お寺というマジメな場所だからこそ、バカバカしさが引き立つのかも。こういう笑いとペーソスを併せ持つ作品が日本にはないと思うので、ぜひ日本でも公開していただきたいです。
個人的にはキム・スロさんがいい味出してて好きでした!
【評価:★★★★】
投稿者:大西康雄さん 投稿日:2003/5/12 20:23:50
ウェルメイドなコメディ映画。
おそらく韓国映画に対して何の予備知識もない人が見れば文句なく楽しめるのだが、最近の韓国コメディ映画をいろいろ見ていると、良くも悪くも優等生的コメディ映画という印象を受ける。この映画の特徴を一言で言うと、『新羅の月夜』と『ザ・カップ 夢のアンテナ』(ケンツェ・ノルブ監督=ブータン・オーストラリア共同製作)を足して2で割り、それに『達磨はなぜ東へ行ったのか』を「ふりかけ」としてまぶした、というところか。
日本だと、仏教僧に対して必ずしも真面目なイメージは持たれていない。「葬式仏教」、「坊主丸儲け」というような言葉もあるし、色欲坊主が映画に出てくるケース(例えば、市川崑監督『炎上』など)も多数ある。しかし韓国では仏教僧はかなりストイックなイメージのようだ。このようなストイックな仏教僧がヤクザに伍して勝負に挑む意外性にこの映画の笑いの源があるのだが(その点では『ザ・カップ』に似ている)そのあたりが日本でうまく伝わるかどうか。
さらに言えば、仏教僧=徳が高い、ヤクザ=徳が低い、と考えれば基本構図が『新羅の月夜』に結構似ていることに気づく。つまり、僧たちが勝負の中で時にヤクザよりも腕力に訴え、ヤクザと僧の暴力における力関係が逆転することを通じて、秩序関係の中の高低がたびたび逆転している。このような秩序の下克上を笑いにすえることは『新羅の月夜』のキム・サンジン監督が得意とする手法であるが、パク・チョルグァン監督も(最後の大団円も含めて)うまく模倣して(?)いる。しかも仏教寺院を舞台にすえることで決して「二匹目のどじょう」と感じさせない点がうまい。
またペ・ヨンギュン監督の『達磨はなぜ東へ行ったのか』の影響も指摘しておきたい。そもそも題名もそうであるし、ネタバレになるので詳細は伏せるが、映画中でも『達磨はなぜ東へ行ったのか』から採ったと思われるエピソードがあり、これがこのコメディ映画をうまく引き締めるのに重要な役割を果たしている。
このように最近の映画をよく研究して手堅く、うまくまとめたウェルメイドな映画という印象があり、逆に破天荒な面白さとか監督のオリジナルなパワーのようなものは感じられにくい。その意味では優等生的な映画である。もちろんそれは映画のつくりまで考えたときにそうだということであって、そこまで考えなければ優等生臭が感じられるわけではなく、文句なしに楽しめる映画ではある。
なお、韓国でこの映画のDVDが出ているが、データは以下のとおり。
2002年7月リリース 販売元:Enter One カタログ番号:なし 等級審議番号:2002-DVD59 収録フォーマット:片面2層 スクイーズ 1:1.85 本編収録時間:95分 音声:韓国語 ドルビー5.1 字幕:韓/英 リージョンコード:3(入手したディスクではリージョン2プレイヤーで再生可能) メーカー希望価格:25,300ウォン
【評価:★★★★】
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