強烈なまでの存在感とカリスマ性が魅力の男優。2001年秋から『イルマーレ』、『Interview』、『純愛譜−じゅんあいふ−』、『情事』と立て続けに四本の主演作が日本公開され、ただいま人気上昇中。
高校卒業後、インテリア関係の仕事に就くために専門学校に通っていたが、その頃にスカウトされ、モデルとして芸能界に入る。そして1994年に『若い男』でスクリーン・デビュー。この作品で、スターを夢見る若者を熱演し、新人男優賞を総なめにして注目を浴びる。また、1995年の大ヒット・テレビドラマ『砂時計』ではボディーガードのペク・チェヒを演じ一躍人気者に。その後、軍隊に行くがその間チャ・インピョらと軍の広報映画『アルバトロス』に出演する。除隊し、芸能界に復帰した後は、『火の鳥』で野望に燃える男を、『朴対朴』ではコミカルな弁護士を演じるが、この二本は作品的にも興行的にも成功できず「未完の大器」と評される。
その後、1997年最高のヒット作となった『接続』への出演を「ドラマチックでないメロ映画」という理由で拒否したが、その次に出演したのはやはりメロ・ドラマの『情事』だった。1998年の秋夕(=旧盆連休)に封切られた映画としては最高のヒット作となったこの作品で、イ・ジョンジェはついに「興行俳優」の称号を獲得。婚約者の姉と不倫をするという役回りを、重厚な内面演技で見事に演じきり、単なる青春スターではないことを印象づけた。相手役のイ・ミスクとはドラマ『かたつむり』で共演済みのため呼吸もぴったり。情事のシーンでもオール・ヌードの熱演を見せた。
アクション映画『太陽はない』では、チョン・ウソンと若手青春スター最強のツートップを組み、女性観客の熱い視線を浴びる。この映画の演技で第19回(1999)映画評論家協会賞男子演技賞、第20回(1999)青龍賞男優主演賞を受賞し。名実共に映画界のトップ・スターとなる。
1999年には東国大学演劇映画科に入学し演技の勉強を開始したほか、『イ・ジェスの乱』で初の時代劇に挑戦し、100年前の悲劇的な英雄を演じた。
2000年には、ドキュメンタリーの撮影を通じて運命的な愛に陥る映画監督を好演した『Interview』、時を越えた愛を描いた『イルマーレ』、そして本格的な日韓合作の新感覚恋愛映画『純愛譜−じゅんあいふ−』に主演するなど大活躍。この年は恋愛映画への出演が目立った。
2001年には大ヒットしたメロ・ドラマ『ラスト・プレゼント』で、死に逝く妻の目の前でギャグを飛ばして観客を笑わせるコメディアンを熱演。この作品では役作りのためにパントマイムを一ヶ月ほど勉強したという。また同年には、大ヒットしたインターネット・ゲーム・ムービー『MOB 2025』でユ・ジテと共演したほか、歴史ミステリー・アクション刑事ドラマ『黒水仙』で刑事役にチャレンジしている。
2001年に、自らが主演した作品の題名を冠したカフェレストラン「イルマーレ」をソウルの大学路に開店。オーナーのイ・ジョンジェはオフの時には店に顔を出し、ファンとの記念撮影にも応じてくれるとか(→ 【レストラン「イルマーレ」突撃リポート】)。
また、2001年末には、イ・ギチャンのバラード『去った後の愛』のミュージック・ビデオに出演したが、このビデオの中でこれまで七年間密かに付き合ってきた恋人チェ・ヨニと共演。それまでは恋人の存在は知られていなかったが、このビデオがきっかけとなって発覚するも、特に悪びれることなく堂々と恋人宣言して(特に否定をしなかった)話題となった。ちなみに、チェ・ヨニは1993年にミス太平洋に選抜されたミス・コリア出身の美女。
2004年に、東国大学演劇映画科を卒業。
初版:1998
最新版:2002/9/7
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