アルバトロス
題名 英題 ハングル |
アルバトロス Albatross 알바트로스 |
製作年 |
1996 |
時間 |
104 |
製作 |
大一フィルム |
監督 |
イ・ヒョクス |
出演 |
チャ・インピョ イ・ジョンジェ イ・フィジェ カン・リナ チョン・ムソン イ・ムジョン キム・ギョンジン クム・ウンジョン |
日本版 Video DVD |
字幕版Video 吹替版Video |
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1996年に製作された反北朝鮮の軍の広報映画。朝鮮戦争で北朝鮮の捕虜となった男が捕虜収容所で体験する凄惨な出来事を描く。あまりにエグイ拷問・処刑シーンがてんこ盛りなので、残虐シーンが苦手な方は要注意。主役を演じるチャ・インピョとイ・ジョンジェが軍に入隊している期間に製作された。
キョンミン(チャ・インピョ)とピョンサン(イ・ジョンジェ)の二人は友人であり、かつ恋敵でもある仲。しかし、二人は日本の植民地支配から開放された後の混乱期に右翼と左翼の対立に巻きこまれ、朝鮮戦争が始まると、キョンミンは韓国軍将校として、ピョンサンは北朝鮮人民軍として参戦する。そして、捕虜になったキョンミンは休戦後も韓国に送還されず、政治犯収容所に収容される。そこには韓国海軍少佐(チョン・ムソン)、米軍のスパイとして連行されたソ連留学生チュヒョン(イ・フィジェ)、以前は収容所所長だったチョンブル(イ・ムジョン)、反動分子として逮捕された外交部長プヨン(クム・ウンジョン)と彼の娘ソヨン(カン・リナ)、そして日本人の明子(キム・ギョンジン)らが収容されていた。そして、北朝鮮で政治保衛部大佐になったピョンサンがキョンミンの前に姿を現す。キョンミンに愛する女性を奪われた過去を持つピョンサンは、キョンミンに強制労働と拷問を繰り返すが、キョンミンはそれに耐え、ひたすら脱出のチャンスをうかがうのだった。
言葉で書き表すのがためらわれるほどの北朝鮮軍による残虐拷問シーンが延々と続く。映画そのものには見る価値はほとんどないが、この悲惨極まる映画からわずか四年後に、人情味あふれる北朝鮮兵士が登場する『JSA』が生み出されたことは記憶しておきたい。「北朝鮮=鬼畜」から「北朝鮮=同じ人間」へ。北朝鮮兵士の描写方法がガラリと変わるほど、韓国社会はここ数年で大変貌を遂げたということだ。
脚本はイ・チャンギュ。撮影はキム・アンホンと後に『手紙』の撮影を担当するパク・キョンウォン。
興行成績はソウルで9,714人と散々な結果だった(→「1996年韓国映画興行成績」)。
初版:2000/12/6
最新版:2002/1/26
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投稿者:iwakoさん 投稿日:2002/5/2 13:23:47
どんな映画かの前知識もほとんどなく、イ・ジョンジェの出演作ということでビデオでみました。ただ、軍の宣伝映画だということは知っていたので、彼のかっこいい軍服姿でも拝もうということで、デッキにビデオを入れたら・・・
見終わった後の気分があまりに悪いのでここに書かせていただいて、忘れてしまいたい思いです。私はどんな映画を観ても後悔するということは少ないのですが、これは後悔してしまいました。私にとっては数少ない「観ない方がよいと思う映画」の一本になってしまいましたね、ああ。
イ・ジョンジェも兵役中ということで出演を断れなかったのでしょうが、出演じたいホントに気の毒としかいいようがありません。
作品も軍の宣伝映画という特殊性を割り引いたとしてもあまりにひどい。製作されたのがもっとずっと前なら多少の吸引力があったのかもしれませんが(?)、1996年製作というのが驚きです。誰に対して宣伝効果があったのか、不思議です。一万人に満たない観客動員数だったそうで、大コケも納得です。
【評価:★】
投稿者:SUM さん 投稿日:2003/5/11 15:24:49
「アルバトロス」とは鳥のアホウドリのこと。日本では名前のせいか、印象が悪いけれど、この映画ではあくまで捕虜になろうともアルバトロスのように自由に飛び立ってやると肯定的な意味で使われている。
で、99%まで「北朝鮮は悪」という反共映画で(1%だけ違うけれど、あまりたいした問題ではない)、たしかに政治犯収容所についていい話は聞いたこともないけれど、映画としてはスプラッターとエロス盛りだくさんで、なんとも評価に困る。
チャ・インピョが『007/ダイ・アナザー・デイ』の出演を北朝鮮の描写が一方的だからといった理由で蹴ったと言われる彼にとっては過去の恥部か。
見所はといえば、イ・ジョンジェの演技が「若気の至り」とでもいうような有様であることか。
【評価:★】
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