韓国で1999年秋に公開され大ヒットした『アタック・ザ・ガス・ステーション!』以降、10代の女性の間で圧倒的な人気を誇る若手男優。そのはにかんだような笑みが人気の秘密。現在、イチオシの有望株。
1993年に現代グループが主催するモダン・ダンスで大賞を受賞する。その後、1995年からモデルになり、1997年にモデル・センターの男子新人モデル賞を、そして1998年には写真家協会ベスト・モデル賞を受賞。テレビCMやミュージック・ビデオへの出演も多数。
映画はオーディションを経て、1998年の『バイ・ジュン 〜さらば愛しき人〜』でデビュー。この映画では全く注目されず、映画俳優としては無名の存在だったが、1999年の大ヒット作『アタック・ザ・ガス・ステーション!』で寡黙で純粋な芸術家のペイント役を演じ、若い女性の間で大ブレイク。CMなどに引っ張りダコになり、一気にスターダムにのし上がった。なお、『アタック・ザ・ガス・ステーション!』の演技では第20回(1999)青龍賞の新人男優賞にノミネートされている。
その人気は2000年に入ってもうなぎ上りで、ある人気投票ではそれまで不動のトップだったハン・ソッキュを抜いて一位になったことも。また、同年に主演し、彼の朴訥な演技が好評だった『リメンバー・ミー』では、彼の人気のためポスターの盗難が続出し、製作会社が急遽追加印刷せざるを得なくなったという逸話を持つ。なお、『リメンバー・ミー』では第1回(2000)釜山映画評論家協会賞新人男優賞と第8回(2000)春史映画芸術賞男子新しい顔演技賞を受賞。
『友引忌 −ともびき−』では、大学野球のスタープレーヤーで、事件の発端となる人物ヒョンジュンを演じた。この作品は彼がブレイクする前から出演契約していたため脇役での出演となったが、それにもかかわらず映画のポスターは彼を前面に出したものになり、また、この作品の公開にあわせて、韓国の週刊映画雑誌『シネ21』が、ユ・ジテの人気の秘密を探る特集を組むなど、彼の人気振りを示す出来事が次から次ぎへと発生した。そして、『アタック・ザ・ガス・ステーション!』,『リメンバー・ミー』に続いてこの作品もヒットする。
2000年10月には中央大学芸術大学院映画科演出専攻に合格。「映画監督にも挑戦したい」というコメントを残した。
同じく2000年のディザスター・ムービー『リベラ・メ』では消防隊員を演じている。
2001年4月14日には、彼が主演するインターネット・ゲーム・ムービー『MOB 2025』が10余りのサイトで公開され大ヒットした。
『春の日は過ぎゆく』では、恋の熱病にうなされ、やがて破局を迎える若者の感情を自然な演技で表現。ホ・ジノ監督との出会いによって一皮向けた感じだ。なお、この作品ではサントラCDに収録されているバラード『あの年の春に』も歌っている(映画本編では使われていない)。
『ナチュラル・シティ』の撮影終了後、2002年に数ヶ月間、日本で日本語の語学研修をしていた。
2003年の釜山アジア短編映画祭では、中央大学大学院に在学中のユ・ジテがシナリオを書き、演出も担当した40分の中編映画『自転車少年』が上映され、観客賞を受賞した。なお、本作はショートショートフィルムフェスティバルアジア2004で特別上映された。
初版:2000/7
最新版:2003/5/25
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