1990年代前半を代表するヒット・メーカー監督のカン・ウソクが『ミスター・マンマ』(1992)、『トゥー・カップス』(1993)に続いて発表したブラック・ラブ・コメディー。
パク・ボンス(パク・チュンフン)とチャン・ソヨン(チェ・ジンシル)夫婦は同じ映画会社の社長と企画担当者として働いている。新婚当時は猛烈に愛し合っていた二人だが、職場ではソヨンが自分の考えを押し通す猛烈企画者として幅を利かせており、ボンスはどうも面白くない。加えて夫婦生活のほうもなんだか倦怠期。実はボンスは製作中の映画に出演している女優キム・ヘリ(オム・ジョンファ)と浮気中だったのだ。ある日、ヘリはボンスに妻との離婚を要求。思い悩んだボンスはソヨンを殺そうとするがうまくいかず、ついに殺し屋(チェ・ジョンウォン)を雇うことにする。
『私の愛、私の花嫁』(1990)では夫(パク・チュンフン)の愛らしい妻を演じたチェ・ジンシルだが、この作品ではうって変わって夫を尻に敷く猛烈女房を演じた。夫の浮気相手の女優として「韓国のマドンナ」と呼ばれるセクシー歌手オム・ジョンファが出演している。なお彼女は『結婚物語』(1992)でスクリーン・デビューし、1993年の『風吹く日には狎鴎亭洞に行かなきゃ』にも出演している。
原案はキム・ソンホン。シナリオはキム・サンジンとオ・シウクが担当。撮影はチョン・グァンソク。1995年の興行成績では『ドクター・ポン』に続いて2位にランクイン(「1995年韓国映画興行成績」)。
映画振興公社が選ぶ「1994年度 良い映画」選定、第33回(1995)大鐘賞女優主演賞(チェ・ジンシル)、第31回(1995)百想芸術大賞女子人気賞(チェ・ジンシル)受賞作品。
初版:1999/3/18
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