HOME団体概要support シネマコリア!メルマガ登録サイトマッププライバシー・ポリシーお問合せ



サイト内検索 >> powered by Google

■日本で観る
-上映&放映情報
-日本公開作リスト
-DVDリリース予定
-日本発売DVDリスト
■韓国で観る
-上映情報
-週末興行成績
-韓国で映画鑑賞
■その他
-リンク集
-レビュー&リポート
■データベース
-映画の紹介
-監督などの紹介
-俳優の紹介
-興行成績
-大鐘賞
-青龍賞
-その他の映画賞


7人の夜明け


題名
英題
ハングル
7人の夜明け
Running Seven Dogs
7인의 새벽
製作年 2001
時間 98
製作
共同製作
配給
Y2シネマ
エドウッド・フィルム
フィルム・バンク
監督 キム・ジュマン
出演 チョン・ソヨン
イ・ジヒョン
ソン・ドンイル
ユン・ヨンヒョン
イ・ナミ
アン・ホンジン
イ・フ
チャン・ジウン
イ・ナヨン
ミョン・ゲナム
日本版
Video
DVD
なし

 大金が入った鞄をめぐる騒動を描いた韓国型コミカル・マカロニ・ウェスタン。『イエローヘア』『サミャン洞精肉店』『愛人 もうひとりのわたし』とセックスを主題にしたB級低予算映画ばかりを製作してきたY2シネマ(元、フィクションバンク)のヨ・ハングがプロデュースした4番目の作品。B級低予算であることはこれまでと同じだが、今回はお色気なし。ばらばら殺人が行われるVシネマ風猟奇コメディに仕上げた。

 タクシー運転手のアルバイトをしていたギフン(チョン・ソヨン)は、ある日、よそ見運転をしていて一人の男をひき殺してしまう。ところが、死んだその男の鞄の中からは何万ドルもの札束が出てきた! 死体を処分したギフンは大金をコンビニでバイトをするガールフレンドのヒョニ(イ・ジヒョン)に預ける。一方、刑事のギルス(イ・ナミ)とジェソン(アン・ホンジン)は仕事そっちのけで鞄を着服したギフンの行方を追い、大金が入っていた鞄の元々の持ち主であるチョン会長は仕事人の「ライト(ユン・ヨンヒョン)」と「パイプ(ソン・ドンイル)」に鞄を探させる。そして、始まった鞄を巡る一大争奪戦。夜明けのコンビに集まった無法者たち。最後に勝つのは誰?

 トップ・クラスの俳優は起用せず、映画やテレビ・ドラマの助演で活躍する俳優をキャスティング。『寵愛』でデビューし、美しい肢体を惜しげもなく披露したイ・ジヒョンが、今回は銃を手に男達と張り合うコンビニの店員ヒョニを演じる。彼女は『LIES/嘘』の原作小説を演劇化した『私に嘘をついてみて』の主人公役、SBSドラマ『彼女を見ろ』への出演、芸術映画TVの『シネマ・トゥデイ』のメインMCなどの経験がある。チョン・ソヨンは『アタック・ザ・ガス・ステーション!』『サイレン』に出演している他、テレビ・ドラマでも活躍している男優。KBS19期出身で、パク・チョンチョルやカン・ソンジンと同期のアン・ホンジンが刑事のジェソン役でスクリーン・デビュー。彼はKBSの『学校』で担任の先生を演じていた。

 この作品で監督デビュー(シナリオも担当)したキム・ジュマンは、漢陽大学国文学科を中退し、日本のビジュアル・アート・スクールを卒業した人物で、日本では黒澤明の『八月の狂詩曲〈ラプソディー〉』(1991)と今井正の『戦争と青春』(1991)の演出部に参加。帰国後、『はさみの女』(1993)、『ムクゲの花が咲きました』(1995)で助監督を、『最後の試み』『サミャン洞精肉店』でシナリオを担当している。また、戯曲の脚色や演出の経験もある。

 B級映画を愛する一部のファンからは「タランティーノの『ジャッキー・ブラウン』の韓国版だ!」などと熱狂的に支持されたが、評論家筋からは酷評を受けた。

初版:2001/2/12



投稿者:SUM さん 投稿日:2002/5/10 00:01:38

 明らかにタランティーノやガイ・リッチーを意識した作品。

 ハチャメチャでチンピラと大金と銃が絡んでいく。時間の入り乱れもまぁまぁうまく使ってて、シーンによってはわりと笑えるんだが、結局韓国B級アクション・メロドラマが混じるとこうなってしまうのか、という残念な作品。

 登場人物が、類型的な韓国B級アクション・メロドラマの動きをするのが多すぎる。特にタナボタでもうけを狙う主人公二人。他のキャラにしても、妙にドラマチックな表情をしてみたり、ドラマチックな音楽が流れたりと、「これはコメディだ」と言い切って冷徹(クール)にやらないと、映画のかっこよさ(クール)にならない。

 あとは、登場人物にやや魅力が足りないのも残念。

 ぶっ飛びが足りず、ニューウェーブと韓国らしさの結合という意味で、明らかにリュ・スンワンには完敗だが、まぁ、タランティーノやガイ・リッチー風味をモロ「情」「アクションメロ」韓国映画に味付けたと思えば、なかなか見られるぞ。

【評価:★★★】


Copyright © 1998- Cinema Korea, All rights reserved.