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ハン・ソッキュ


撮影:山下透(「ラジオ韓国リスナーズクラブ」開設者)


名前
漢字
ハングル
ハン・ソッキュ
韓石圭
한석규
生年月日 1964年11月3日
ソウル生まれ
性別
血液型 AB
サイズ 175cm 68kg
家族事項 四兄弟中の末っ子
宗教 キリスト教
出身校 東国大学演劇映画科
特技
シナリオ執筆
趣味 読書
釣り
デビュー 1990年 KBS声優22期
1991年 MBC20期
出演映画
1995ママと星とイソギンチャク
ドクター・ポン
1996銀杏のベッド
1997グリーンフィッシュ
ナンバー・スリー
接続
1998八月のクリスマス
1999シュリ
カル
ドラマ われらの天国(1991,MBC)
黎明の瞳(1992,MBC)
彼らだけの部屋
息子と娘(1992,MBC)
パイロット(1993,MBC)
ソウルの月(1994,MBC)
一つ屋根の三家族(1994,MBC)
挑戦(1994,MBC)
ホテル(1995,MBC)
 1995年にユ・ヒョンモク監督の『ママと星とイソギンチャク』で映画デビュー。同年の『ドクター・ポン』で早くも主役を取り、以降全ての主演作をヒットさせ、「興行の保証手形」の異名を持つ。現在韓国で最も人気のある男優で、ギャラも彼がトップ。新人監督や1960年代生まれの新世代監督との仕事を数多くこなし、若手俳優のリーダー的存在。

 アクション・コメディ・スリラー・メロ映画と、どんな役柄でもさりげなくこなしてしまう演技力には定評がある。実は声優としてデビューしており、声のよさも魅力。1984年にMBC江辺歌謡祭奨励賞をとった経歴の持ち主でもあり、『八月のクリスマス』では、みずからエンディングのテーマソングを歌い美声を披露している。また大学生時代の1988年には短編『虹を探して』を製作(シナリオも担当)した経験もある。

 1997年には『グリーンフィッシュ』での演技が認められ、第35回大鐘賞第18回青龍賞などすべての韓国映画賞で主演男優賞を獲得。

 出演作を決定する際はシナリオを最重要視することで知られ、その人気もあいまって「韓国映画界のあらゆるシナリオはハン・ソッキュを通過する」と言われる。そして1998年からは、賞金の全額を彼が提供する「マットンイ・シナリオ公募展」を主催。映画界の活性化にも余念がない。なお「マットンイ」とは「末っ子」の意味で、彼自身が役者としての転換点になったと考えている『グリーンフィッシュ』での配役名であり、実際の彼のあだ名でもある。

 1999年には、『銀杏のベッド』のカン・ジェギュ監督第2作『シュリ』に出演。主役デビュー以来、常に新人監督第1作に出演してきたが、今回でその記録は途絶えた。しかし「興行不敗神話」は健在で、『シュリ』は韓国における最高興行記録を打ち立てる大ヒットとなった。ちなみに、この作品では固定給2億6千万ウォンの他、ソウル動員200万人を超えた結果10億ウォンの歩合給を受け取ることとなり、最終的には12億ウォン以上を手にした。もちろんこれは国内俳優歴代最高のギャラ。

 1999年の第12回東京国際映画祭では、『シュリ』が特別招待作品として上映されたが、会場の渋谷公会堂にハン・ソッキュが姿を現したとき、会場からは女性ファンの歓声とフラッシュの嵐が吹き荒れたという。

 最新作は『接続』のチャン・ユニョン監督第2作『カル』。『八月のクリスマス』に続きシム・ウナと共演したこの作品では初の刑事役を演じた。ちなみにこの映画のギャラは固定給3億ウォン+歩合給(2億ウォン程度)。

 私生活のほうでは9年越しの恋愛を成就させ1998年11月22日に結婚。お相手は声優時代の同僚で、翌年7月31日に女の子を出産。2001年には第二子の女の子が、そして2003年には第三子となる男の子も誕生し、ハン・ソッキュは三児のパパとなる。なお、このページの写真はハン・ソッキュ本人の結婚式に招待された山下透さん(「ラジオ韓国リスナーズクラブ」開設者)にご提供頂いた物です。ありがとうございました。

 『カル』以降、長い長い充電期に入っていたが、2002年1月についに次回作を発表。その名は『二重スパイ』

初版:1998
最新版:2002/2/2


■ 『二重スパイ』 ハン・ソッキュ記者会見リポート

 『二重スパイ』のプロモーションで来日したハン・ソッキュの記者会見リポートはこちら


ハン・ソッキュ追っかけ録
「会うべき人には、必ず会えると信じてる」

工藤美紗さん
2000/4/13受領

工藤美紗
 埼玉県在住、東京勤務の美人?OL。面白そうなら東西、メジャー・インディペンデントを問わずオールジャンルOKな映画グルメ。
 [徒然電影草] http://gatecity.gaiax.com/home/kudoumisa

 1999年10月10日、祝日だというのにお年頃のうら若き乙女(?)が家でゴロゴロTVを観ていました。主演は若き日のブラッド・ピット。もしもこの映画が面白かったら、私はハン・ソッキュという俳優を知らないままであったでしょう。おそらく『シュリ』は観るに違いない映画なので観たでしょうが、悪役好きな私のこと、きっと北の隊長チェ・ミンシクさんのファンになっていたでしょう。

 しかし「しかるべきことはしかるべき時に」がおきたのです。ブラピの映画は退屈でした。最初から、つまんなかったら3時から裏で放送する韓国映画を観て、それが面白くなかったらブラピをまた観る(か、寝る)と決めていました。それが『接続』というなんの面白味のないタイトルの映画でした。そして、この映画で、私はある俳優に心を奪われてしまったのでした。折しも10月10日は仏滅。会うべき人に会ってしまった私は、過去4本の映画しか観たことのない、韓国という全く見知らぬキョーミすらなかった国の文化へと足を踏み入れることになったのです。これはまさに私と韓国映画との「接続」でした。

 その前に彼を観てはいました。同年6月26日、大安吉日の良き日に『八月のクリスマス』を東京・新宿のミニシアターで観ていました。しかし、お恥ずかしながら、韓国がこんなに素敵な映画を撮ってくれた!と、映画として高く評価しましたが、俳優にはなんら着目していなかったのです。故に名前すら知らなかったのです。それにチケットの半券には監督らスタッフの名前はあっても俳優の名前は記載されてませんでした。彼あっての映画だったのですが。

 『接続』を観始めたとたん「あれっ!この人『八月のクリスマス』の人じゃん!?」と気が付きました。それ故がぜん興味が湧きました。私の(間違っていた)韓国観を覆すほ どの面白さでした。映画が終わりエンドロールでやっと彼の名前を知りました。

ハン・ソッキュ

 それが、彼の名前でした。その数日後、毎年通いつめている東京国際映画祭の来日舞台挨拶予定をWebで確認していると、なんとそこにハン・ソッキュの名前が!「えっ、何の作品で?何で私、気が付かなかったの?!」慌てて手元のチラシで確認すると、11月6日(土)16:30『シュリ』渋谷公会堂。

 あぁっ、どうしよう。同日18:30の別な映画のチケットをもう購入してしまっているし、その映画は観たい・・・でも時間を考えれば、舞台挨拶の後で行っても間に合う位の余裕はあります。

 そんなわけで、にわかファンのミーハーは花束と英語で書いた(だって韓国語は解らないもの)ファンレターをたずさえ、渋谷公会堂に約3時頃に並びました。その前にいろいろと用事をすませていたら、すっかり遅くなってしまい「もう前の方には座れない」そう諦めていたのですが、意外といおうか、やはりまだ韓国映画の人気はないのか、さほど人は並んでいませんでした。

 さて、入場。なんと前3列がマスコミ用でシャットアウト。一般用の前から3列目の左ブロック通路から2つ目の席ゲット。しかし、マスコミと私たちの席の間には、柵がこさえてありました。これでは花束は渡せません。

 『シュリ』舞台挨拶の前に、アジア映画賞受賞式がありました。楽しかったけど長かったです。

 そして、待ちに待ったハン・ソッキュ様の登場!!!映画と同じだ〜。あの笑顔〜! その前になぜか隣の席のニイちゃんがいなくなったため、席を通路側に移動出来ました。ラッキー!!! 夢中で写真バシバシ撮りました。ああ、そして彼からショックなことを聞かされる私たち。

「結婚しました。だから、ファンが減ってしまうのではないかと心配です」

 うそ〜〜〜っ! 最近立て続けに私の好きなスターが結婚してゆく〜。ブルータスお前もか〜(笑)

大丈夫。結婚してもファンだから。

 挨拶を終え、引っ込もうとする彼に、舞台へ何人かの女性が花束を持って駆け寄りました。なぜ?! だって、前に行けないようにシャットアウトされてたでしょう?!

 にこやかに舞台袖に引っ込む彼と監督。そして、席を立つ私。そう。彼を追っかけたのです。ドアを開けたところで、スタッフさんに「会えないと思いますよ」と言われ、「ちっ、通用口から逃げたか?!」と思いましたが、私は見逃しませんでした。すぐ目の前の男性用トイレの入り口の足元にさっき渡された花束があるのを!

 廊下の壁に張り付いて、トイレの出待ちをするオンナ。待つこと数分・・・ すると監督が出てきました。あっ、もうこれは絶対会える!!!! すっかり舞い上がっていた私は次に出てきた人にすかさず花束を差し出しました。――が、それはスタッフさんでした・・・ すっごくすっごく恥ずかしくってパニクっているところへ、ご本人登場(もちろんトイレから(笑))!!!!

 花束とファンレターを、言葉もなく渡すと(出ませんって、言葉なんか。英語が通じるかどうかも分らなかったし)、彼はあの笑顔で握手をしてくれました! 写真を頼んだのですが、スタッフさんに断られてしまいました。でも、彼は「ごめんね」といった感じで私の肩に手を回して撫でて、慰めてくたのです。しあわせ〜〜〜

 どうしようもなく舞い上がっていましたし、本当にあっという間の出来事でした。あったかい手でした。身長も公称より低いような気がします。170センチくらいかな〜と。

 そして、そんな恥ずかしいやら(間違えたから)嬉しいやらの気持ちを抱え、オーチャードホールへダッシュした私を待っていたのは長蛇の列と、死ぬ程退屈な映画でした・・・

 「佐野史朗をマイルドにしたカンジ」とは私が彼を友人に説明する時の決まり文句。もっとワルい役が彼には出来るハズ、と確信していますし、演じて欲しいです。同時に「ハンさんはコメディもこなせる香港明星並みのエンターテイメントな役者なのでは?」とも思ってました。今は彼こそ次代亜州影帝だと勝手に思い込んでいます。

 今回、改めてビデオで『接続』見直しました。なぜハンさんに惚れたか分りました。クールだ、カッコイイ・・・ それでいて演技を感じさせない自然体。勝手にポスト周潤發(チョウ・ユンファ)と思ってます。共通点は多いんですが、決定的に違うのが周潤發にはアツさがあって、ハンさんにはない。ほとばしる情熱ですね。がむしゃらさっていうのかな。ハンさんは全てを受け止めてそれを流してくれる透明さがあるけど、周潤發にはない。熱が違いますね。周潤發はこちらも熱くするけど、ハンさんは温めてくれる。例えるならば、周潤發は心の温泉、元気をくれる。ハン・ソッキュは心のオアシス、今流行りの癒し系といったところでしょうか。お国柄かなぁ。

 今回上映される『ドクター・ポン』はハンさんの主演デビュー作であるとともに、ラブコメです。そうです、コメディーです。とってもオチャメで、横暴で、かつ無邪気で残酷で、でもハートの温かい人を演じてます。しかし、彼の力量はこんなものではないと確信しています。皆様もきっとそう思われるはず、と私は思っています。

 彼の魅力の一部をどうぞお楽しみ下さい。

(『ドクター・ポン』を上映した第4回シネマコリア上映会のパンフレットより転載)


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