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2000年の大ヒット作『JSA』でブレイクした演劇出身俳優。他の俳優には見られない癒し系（？）笑顔と人間臭さただよう演技が一級品。すっとぼけた表情がかもし出すコミカルな雰囲気も独特で、思わず観客の笑いを誘うその存在は、ソン・ガンホに一脈通じるものがある。
中学生時代に『ニュー・シネマ・パラダイス』とジェームズ・ディーンに惚れ込み、俳優への道を志すようになる。そして、一泊二日の月尾島家出事件を敢行して、両親を説得し、1993年にソウル芸術専門大学に入学する。大学ではマダン劇サークル「出逢いの試み」に入団。このサークルで、先輩のチャン・ジンと出会う。軍隊を除隊した後、劇団「ユー」に入団し、演劇俳優として本格的にデビューする。
出演した演劇『タクシー・ドライバー』、『マジック・タイム』、『無駄骨』、『拍手する時に去れ』、『Welcome to トンマッコル』は、いずれもチャン・ジンが演出や脚本を担当した作品で、『タクシー・ドライバー』、『拍手する時に去れ』ではチェ・ミンシクと共演。『JSA』では、ソン・ガンホと共演している。
自分を世に送り出してくれたチャン・ジン監督と、チェ・ミンシク、ソン・ガンホを尊敬している（いずれも演劇界でデビューした人物）。また、人脈も演劇系で、その出演映画のほとんどは、演劇出身監督のチャン・ジンやキム・ジウンの作品。ちなみに『JSA』もチャン・ジンがシナリオを担当した『３人組』の監督パク・チャヌクの作品。
現在は、チャン・ジンが代表をつとめる"Film it Suda"に所属している。
映画は、チャン・ジンの映画監督デビュー作『あきれた男達』でデビュー。第3回(1998)釜山国際映画祭「韓国映画パノラマ」部門に出品されたこの作品では、何度も自殺を試みる男チュラクを演じた。また、チャン・ジン第二作の『SPY リー・チョルジン 北朝鮮から来た男』では、主人公のチョルジン（ユ・オソン）が居候する家の高校生ウヨルを演じた。2000年の『反則王』にはソン・ガンホと喧嘩をする不良役で友情出演している。
2000年には大ヒット作『JSA』で、北朝鮮兵チョン・ウジン役を演じ、第8回(2000)春史映画芸術賞男優助演賞、第21回(2000)青龍賞男優助演賞を受賞。観客に強烈な印象を残した。また、同年にはインターネットで公開されたキム・ジウン監督の短編コミカル・ホラー『カミングアウト』にも出演。尾崎豊の『I love you』をカバーしたPOSITIONのミュージック・ビデオ『I love you』にも出演し話題となった。
2001年の『ガン＆トークス』では、殺さなければならない女性を愛してしまう純粋かつ熱血漢の殺し屋を好演。この作品はチャン・ジン監督第三作で、これでシン・ハギュンはチャン・ジン監督作品全作品に出演していることになる。
2002年には、『JSA』のパク・チャヌク監督と再びタッグを組んだ『復讐者に憐れみを』で、聴覚障害に加えて声も失ってしまった障害者を抜群の表現力で大熱演。ほかにも、チャン・ジン監督がプロデュースした短編オムニバス『ムッチマ・ファミリー』、ラブ・コメ『サプライズ』に出演した。
次回作は、チャン・ジュナン監督の『地球を守れ！』と、キム・ジョングォン監督の『天国からの手紙』。
初版：2001/3/18
最新版：2003/3/23
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