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イ・ミョンセ


名前
漢字
ハングル
イ・ミョンセ
李明世
이명세
性別
監督作品
1988ギャグマン
1990私の愛、私の花嫁
1993初恋
1995男はつらいよ
1996激しい恋
1999NOWHERE 情け容赦無し

 1957年8月20日(陰暦)、忠清南道牙山生まれ。1979年、ソウル芸術専門大学映画科卒。キム・スヨン、ホン・パ、キム・ジョンイル、ペ・チャンホ等の演出部で映画製作を学ぶ。ペ・チャンホ監督の『すばらしき我が青春の日々』(1987)、『夢』(1990)では共同脚本家としても活躍。特に『すばらしき我が青春の日々』では、アン・ソンギが初デートでファン・シネに自分の書いた戯曲のシナリオを渡すのだが、この題名が『私の愛、私の花嫁』。これは後にイ・ミョンセの監督第二作の題名となる。これらの事実から見て、ペ・チャンホは師でありながらも、イ・ミョンセ自身が彼の作風に影響を与えた部分があると思われる。

 1988年、俳優のアン・ソンギとファン・シネ、それに監督のペ・チャンホを主演に抜擢したコメディ『ギャグマン』で監督デビュー。その洗練されたユーモア感覚が高く評価され、世界的な映画評論家トニー・レインズは「映画史上、最も独創的なデビュー作のひとつ」と評した。なお、『ギャグマン』と前後して製作されたペ・チャンホ監督の『すばらしき我が青春の日々』(1987)、『夢』(1990)は主演が全てアン・ソンギとファン・シネであり、ここでもペ・チャンホとイ・ミョンセの強い関係が見られる。

 第二作の『私の愛、私の花嫁』は、若きパク・チュンフンとデビュー直後のチェ・ジンシルを起用した初々しいラブ&コメで、若者の圧倒的な支持を得てヒット。監督自身、国内外の数多くの新人監督賞を受賞した。第三作の『初恋』もメルヘン・チックかつ漫画チックな愛すべき映画であったが、こちらは興行的に失敗。

 第四作の『男はつらいよ』はサラリーマンの悲哀をコミカルに描いた作品で、ここまでの作品はいずれもコメディタッチ。韓国映画界に新しいコメディ旋風を巻き起こしたとの評価を得る。第五作の『激しい恋』は日本の『失楽園』に先立って不倫の問題を扱った作品。

 最新作の『NOWHERE 情け容赦無し』はポリス・アクションでありながらコメディ的要素もある作品。数々のテクニックを駆使して実現した秀麗な映像が魅力のこの作品は、1999年夏の大ヒット作となり、イ・ミョンセも「韓国最高のスタイリスト」との評を受ける。

 第1回(2002)フランクフルト国際映画祭ではイ・ミョンセ監督回顧展が開催され、監督の全作品が上映された。

初版:1998
最新版:2002/1/5


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