若手タレントを起用したスプラッター・ハイティーン・ホラー。インターネット、いじめ、隠しカメラなど現代的な要素を駆使して、虐げられた者の復讐劇を描く。韓国では2000年の夏に、『ハーピー』、『友引忌 −ともびき−』、『海辺へ行く』、そして本作と、合計四本のホラー映画が公開されたが、その中でも「最低・最悪の出来、失笑をかう、恐怖感ゼロ」など酷評された。
アレルギー症でいつもマスクを付けているソンウク(イ・ヨンホ)は高校ではイジメの対象。仲良しグループのヒョンジュン(カン・ソンミン)、ジョンホ(チョン・ミン)、ギョンシク(ペ・ジュニョン)、ヒジョン(パク・ウネ)、ウンミ(ハン・チェヨン)の五人は、夏休みにソンウクを旅行に誘い出し、誰もいない山荘で、彼を被写体にした惨殺シーンをビデオ撮影するが、誤って本当に殺してしまう。自分達の将来のために、ソンウクの死体とビデオ・テープを森に埋め、仲間だけの秘密とした五人。それから二年後、大学入試を終えたヒジョンが何者かに襲われ、"ROTTEN"という謎のメッセージを受ける。そして、そのホームページにアクセスした彼らの目には二年前の惨劇の映像が飛び込んでくる。
韓国語原題の『撮られたら死ぬ』で使われている「チッキダ(撮られる)」という単語には、「目をつけられる」という意味もあるので、この題名には「不本意ながらイジメの対象になる」という意味も込められていると思われる。
テレビで顔なじみの若手タレントが出演しており、それがフレッシュな印象を与えてくれるが、肝心の演技力はまだまだ。
カン・ソンミン(1979年7月23日生まれ、ソウル芸術専門大学放送演芸科在学中)は、これがスクリーン・デビュー作。
ハン・チェヨンとパク・ウネの美女二人は、本作後も着々とキャリア・アップしている若手女優。8歳の時にアメリカへ移民し、シカゴ育ちのハン・チェヨン(1980年9月13日生まれ、東国大学演劇映像学部在学中)は、2001年にオン・エアされた資生堂のシャンプー「マシェリ」のCMでジャニーズの滝沢秀明と共演した女性タレント。日本でもオン・エアされたテレビ・ドラマ『秋の童話』にも出演している。彼女は清純さや可愛らしさが持ち味だが、この作品では太ももで男性教師を誘惑するなどの演技を披露。本作後は、『海賊、ディスコ王になる』、『ワイルド・カード』に出演している。1978年生まれのパク・ウネ(ソウル芸術専門大学広告創作科卒,164cm,46kg)は、映画『チャン』に出演しており、本作の後に『HEAVEN ヘブン』にも出演している。
演劇界で経験を積み、『真実ゲーム』などの助監督をしたキム・ギフン(1967年生まれ、全羅南道出身)の監督デビュー作。撮影は、『ユリ』のチョン・ジョンフン撮影監督。編集はキョン・ミノ。
初版:2000
最新版:2002/2/26
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