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鯨とり ナドヤカンダ


題名
英題
原題
ハングル
鯨とり ナドヤカンダ
Whale Hunter
鯨とり
고래사냥
製作年 1984
時間 112
製作 三映フィルム
監督 ペ・チャンホ
出演 キム・スチョル
イ・ミスク
アン・ソンギ
イ・デグン
ファン・ゴン
ナム・ポドン
イ・ヘリョン
チ・ゲスン
キム・ウンソン
チェ・ジェホ
ナム・スジョン
パク・ヨンパル
日本版
Video
DVD
字幕版Video
DVD

 1980年代を代表するロードムービーの傑作。同じくチェ・イノが原作・脚本を手がけている『馬鹿たちの行進』に始まる「馬鹿シリーズ」の一つ。

 日本では、1985年に『鯨とり −コレサニャン−』というタイトルで公開された後、2011年に『鯨とり ナドヤカンダ』と改題されてリバイバル公開された。

 ピョンテ(キム・スチョル)は、結婚するまで童貞を守ろうと考えているような内気でうだつのあがらない大学生。彼はひょんなことで出会った浮浪者「親分」(アン・ソンギ)に連れて行かれた売春宿で、失語症の少女チュンジャ(イ・ミスク)と出会う。彼女と一夜を共にしたピョンテは、チュンジャが東海(日本海)の離島の出身と知り、彼女を救出して故郷に送り届けてやる決心をする。そして「親分」を加えた三人の旅が始まる。

 題名の『鯨とり』は、ロック歌手ソン・チャンシク(宋昌植)が歌い、放送禁止となった『鯨とりの歌』から来ている。ちなみに、『鯨とりの歌』は『馬鹿たちの行進』の主題歌だった。また「鯨とり(コレサニャン)」は、韓国語で「何か巨大な目的を狙う」という意味の隠語でもある。

 『馬鹿たちの行進』も『鯨とり ナドヤカンダ』もチェ・イノが脚本を書いているが、両作品の主人公は同じくピョンテ(炳泰,ちょっと頭の足りない奴といった印象を与える名前)という名の学生。また『馬鹿たちの行進』ではヨンチョルという青年が「東海で鯨を捕まえたい」と叫んでおり、そういった点からも『鯨とり ナドヤカンダ』との関連が見て取れる。

 ミュージシャンとして有名なキム・スチョルが主役のピョンテを演じている。後に『情事』『燃ゆる月』などに出演するベテラン女優イ・ミスクの若き日の代表作だが、この作品の彼女は中山美穂のような可憐さだ。また、浮浪者を演じるアン・ソンギの躍動感あふれる演技が素晴らしい。

 製作はカン・デジン。企画はファン・ギソンとムン・ヒョヌク。助監督はイ・ミョンセ。撮影はチョン・グァンソク。音楽はキム・スチョル。

 興行的にも大ヒットし、1984年の最高観客動員記録をマークした(「興行成績」)。

 第4回(1984)映画評論家協会賞最優秀作品賞・監督賞(ペ・チャンホ)、第20回(1984)百想芸術大賞大賞・作品賞・新人賞(キム・スチョル)受賞、第1回(1985)東京国際映画祭出品作品。

 DVD販売用サイトはこちら

初版:2000/12/12
最新版:2011/3/27



投稿者:SUM さん 投稿日:1998年8月7日(金)09時40分00秒

【評価:★★★★】



投稿者:椎谷映理子さん 投稿日:2000年3月20日(月)23時57分11秒

 多分10年くらい前に見た映画ですが、俳優のそれぞれの個性が生き生きと光っていて、見ていてさわやかさを感じたのを覚えています。

 最近、韓国から『鯨とり2』(同監督)の中古ビデオを買って見ました。残念ながら、1作目のような迫力が感じられませんでした。内容も、続編ということではなく、単に同じような展開を繰り返しているようで、1作目が面白かった分、残念に感じました。

【評価:★★★★】


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