ビート
題名 英題 ハングル |
ビート Beat 비트 |
製作年 |
1997 |
時間 |
113 |
製作 提供 |
ウノ・フィルム 三星映像事業団 |
監督 |
キム・ソンス |
出演 |
チョン・ウソン コ・ソヨン ユ・オソン イム・チャンジョン サ・ヒョンジン ソン・グムシク チャン・ドンジク シン・ボムシク キム・ブソン イ・イノク イ・ドゥイル ヤン・ヒョンホ パク・キョンファン チェ・ソンジュン |
日本版 Video DVD |
なし |
|
10代の若者の生きざまを描いた作品。原作はホ・ヨンマンの漫画で、『KUMIHO/千年愛』のコ・ソヨン、チョン・ウソンが再度共演。なお、チョン・ウソンは同じくホ・ヨンマンの漫画が原作のTVドラマ『アスファルトの男』にも出演している。1997年上半期最高の観客動員を達成し、通年でも第4位の興行成績をあげたヒット作(「1997年韓国映画興行成績」)。韓国映画にはめずらしい低速撮影やコマ落しを駆使した映像が面白い。撮影監督は『スプリング・イン・ホームタウン』のキム・ヒョング。照明監督はイ・ガンサン。製作はチャ・スンジェ。
腕っ節に自信がありアウトサイダー的に生きる高校生のミン(チョン・ウソン)。彼の数少ない友人は、やくざとして成功することを夢見るテス(ユ・オソン)と素朴な夢を追い続けるファンギュ(イム・チャンジョン)の二人。喧嘩に明け暮れる毎日を送るミンだが、ある日、ファンギュと一緒に行った店でロミ(コ・ソヨン)と出会い、彼女を愛するようになる。しかし、ミンはファンギュが教務室で体罰を受けているのを見て教員に暴力を振るい退学処分に。一方のロミは成績が下がったことを苦にした友人の自殺を目の当たりにし、ショックで病院送りになってしまう。社会生活からドロップ・アウトしたミンとファンギュだが、心を入れ替えて飲食店を開業する。一方、テスは組織の中間ボスにまで上り詰めていた。ミン、ファンギュ、テス、そしてロミ。4人の若者の行く末は?
原作漫画のホームページはこちら。
第17回(1997)映画評論家協会賞新人男優賞(チョン・ウソン)・撮影賞(キム・ヒョング)・技術賞(イ・ガンサン:照明)、第35回(1997)大鐘賞助演男優賞(イム・チャンジョン)、第34回(1998)百想芸術大賞技術賞(キム・ヒョン:編集)・新人演技賞(イム・チャンジョン)受賞作品。映画振興公社選定「1997年良い映画」。
初版:1998
最新版:1999/1/1
|
【ソチョンの鑑賞ノート】
1997年10月11日、第2回(1997)釜山国際映画祭にて鑑賞
派手なアクションと映像テクニックが売りの作品。いかにも若者受けしそうな作りの映画だが、私の趣味ではない。前半は主人公達の高校生活での悩み、具体的に言うと日本以上の受験戦争とそこから生じる様々な軋轢を描く部分があってなかなか楽しめたのだが、後半はドロップ・アウト→商売→失敗→チンピラになる→抗争→死というおきまりのパターン。3人の男の友情が描かれているのが唯一の救いだが、血飛び、弾飛び、字幕の英訳も "mother fucker", "fucking..." のオンパレードで読むのも嫌になる。ストーリー展開のテンポのよさと、コマ落しなどの映像テクニックで寝てしまうことはないけれど、いかにもウォン・カーワイ作品、というかクリストファー・ドイルの影響を強く受けている映像。それがいけないという訳ではないけれど、何度か見ているので斬新さを感じない。主人公のカップルが韓国人離れした顔つきということもあって、なんだか韓国映画じゃないみたい。
俳優陣の中で印象的な演技をしていたのが3枚目役ファンギュを演じていた歌手兼俳優のイム・チャンジョン。以前から端役で映画出演していたが、まともな役ではこれが初出演となる。なかなか存在感のあるいい演技をしていて、その風貌が親しみやすいせいか、役柄がコミカルなせいか知らないが、会場は彼が出てくると笑いに包まれていた。
1999年1月1日執筆
Copyright © 1998-
Cinema Korea, All rights reserved.
|