全羅道出身の高校同窓生四人組みが、ソウルに上京し暴力団になる過程を描いたコミカル・アクション。『友へ/チング』は釜山を舞台にしていたが、こちらはその光州版といった趣で、『友へ/チング』では釜山弁が話題となったが、本作は最初から最後まで全羅道の光州弁。「足の指が四本しかない暴力団四人衆」を意味する独特な題名は、ケ・ユンシク監督がシナリオの草稿段階から決めていたという。
アウディ(ホ・ジュノ)、ルカップ(イ・チャンフン)、カックレンジャー(パク・チュンギュ)、ヘッテ(イ・ウォンジョン)は光州高校時代からの悪友四人組。成績優秀だったルカップは高校卒業と同時にソウルに上京し、それ以外の三人は異なるボスの下でヤクザになり、これまたソウルへ。光州育ちにとってソウルは甘い場所ではなかったが、四人は一致団結してのし上がっていく。そんなある日、彼らは、ソウルの暴力団幹部が一同に会する集まりに出席し、ホテル建設に反対する勢力を除去するための謀議をする。そして、いつしか、伝説のボス、バッカス(キム・ガプス)が手に入れたという「金の斧」を狙うヤクザ達の陰謀に対抗するようになる。
個性的な俳優が大挙出演。『火山高』、『リベラ・メ』などに助演出演していたホ・ジュノ、『反則王』のオ・デサン役のほか『新羅の月夜』、『達磨よ、遊ぼう!』にも出演しているイ・ウォンジョン、1990年にMBCタレント19期としてデビューし、映画は『ライ・タイハン』(1994)以来の出演となるイ・チャンフン、そして『ジャカルタ −現金争奪戦−』、『マイ・ボス マイ・ヒーロー』に出演していたパク・チュンギュの四人が一応の主役だが、主演と助演の区別はあまりはっきりしておらず、その他の演技者も皆芸達者。映画のナレーター役をするバーテンダーをチョン・ウンピョが、ウェイター役を俳優兼ミュージシャンのコグマ(クォン・ビョンジュン)が、伝説のカリスマ「バッカス」をキム・ガプスが、四人のボスであるホン・ドゥッケをテレビ・ドラマ『砂時計』で名を馳せたチョン・ソンモが、卑劣な殺し屋Fキラーをアン・ソックァンが演じる。
ちなみに、パク・チュンギュとホ・ジュノは往年の大スター、パク・ノシクとホ・ジャンガンの息子。
『金を持って高飛びしろ』(1995)、『まじめに生きろ』(1997)、『葉』(2001)のシナリオを書いたケ・ユンシク(1967年生まれ)がメガホンをとり監督デビュー。脚本も監督のケ・ユンシク。撮影はヤン・ヒマン。照明はキム・イルジュン。美術はオ・サンマン。編集はコ・イムピョ。音楽は本作に出演しているコグマとシン・ユンチョル。マーケッティングの責任者はイ・ユチャンとソ・セウォン。
初版:2002/9/2
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