ラブラヴ
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舞台は2028年のソウル。中国に行くことが夢の殺し屋ナナ(イ・ジウン)は、殺人の依頼を受け、待ち伏せのため、ある旅館に住み込む。その隣には漫画家のジョハン(アン・ジェウク)が泊まっていた。彼女を見て、一目ぼれするジョハン。彼はある日、ナナの後をつけていき、彼女の殺人現場を目撃してしまう。それでも彼女に愛を伝えるジョハン。ナナは無情にも彼に殺人を強要する。共犯者となったナナとジョハン。次の殺人依頼者は中国行きのパスを持つ男ガイ(Joshua Klausner)。だが、ナナは彼をその場で殺してしまう。中国に行くことを決心したナナ。一緒に行くことを拒まれたジョハンはガイが持っていた記憶をなくす薬を彼女に飲ませる。
ドラマ『星に願いを』で爆発的な人気を得たアン・ジェウクの映画初出演作。相手役は、『錦紅よ錦紅よ』で映画デビューしたイ・ジウン。監督は、『301・302』の脚本を書いた女監督のイ・ソグン。色々な意味で話題作だったが、難解なストーリーが災いしたか、3週間で上映打ち切りになってしまった。
第3回(1998)釜山国際映画祭「特別プログラム」部門出品作品。第17回(1998)バンクーバー国際映画祭コンペ部門招待作品。バンクーバー映画祭のコンペ部門には、アジア映画を対象に5千ドルの賞金がかかった龍虎賞(The Alcan Dragon & Tiger Award)があり、1996年に『豚が井戸に落ちた日』が、1997年には『グリーンフィッシュ』が受賞している。
初版:1998/8/14
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投稿者:SUMさん 投稿日:1998年4月23日(木)9時44分00秒
「デリカテッセン」のようでスタンリー・クワンの作品のようで、クロード・ルルーシュのようで、「フィフスエレメント」のようで、「デスペラード」のようで...
彼女が学んだ映像技術がいかんなく発揮されているのことだけは確かである。
映画ではそれぞれのシーンの雰囲気が全体にどういう影響を与えるかを考えるという構成力を要求される。ストーリーからの説得を重視しないならなおさら「映像」の醸し出す雰囲気の流れをつかみ取る技術がなくてはならない。
これが韓国で流行らなかったのは良くわかる。
技術はあるので、次回は手段を方法と間違わないで映画を撮ってくれることを祈る。
【評価:★★】
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