パク・クァンス監督の第2作。1980年代の民主化運動に参加して指名手配された男の逃避行を通じて社会の底辺に生きる人々を描き、国内外で高い評価を受けた。
デモを主導した嫌疑で警察の手配を受けている男(ムン・ソングン)がキム・ギヨンという偽名で炭坑村に潜伏する。彼は廃坑の危機に直面したこの村の練炭工場で働き、村人たちの生活に接しながら、自らの活動や労働の意味などに思いを馳せるのだった。彼はこの村で様々な人々と出会う。年老いたシム。借金を抱えたチョン。夫を養わなければならないスニの母。煉炭工場の社長の一人息子イ・ソンチョル(パク・チュンフン)。そして、ソン・ヨンスク(シム・ヘジン)。喫茶店で働く彼女はいつしかギヨンに好意を持ち始める。
脚本は、ユン・デソン、キム・ソンス、パク・クァンスの3人。撮影監督はユ・ヨンギル。また、イ・ヒョンスンが助監督を担当している。
1990年度映画振興公社選定「良い映画」、第11回(1990)青龍賞作品賞・技術スタッフ賞(撮影:ユ・ヨンギル)、第27回(1991)百想芸術大賞新人賞(ムン・ソングン)、第11回(1991)映画評論家協会賞監督賞・音楽賞・撮影賞、第12回ナント3大陸映画祭審査委員特別賞・最優秀女優演技賞(シム・ヘジン)、シンガポール国際映画祭最優秀作品賞受賞、第41回ベルリン国際映画祭、第36回(2001)Karlovy Vary国際映画祭回顧展「ニュー・コリアン・シネマ」出品作品。
初版:1998/8/15
最新版:2001/7/3
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