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大学教師と元女子大生の会話を延々と積み重ねながら、人間のいやらしさを描いた作品。映像は二人の会話を実況中継的に写すだけ。昔の女とよりを戻そうとする男の卑劣さ、そしてそれを拒絶する女の愚かさ淫乱さ。見るものに不快感を与えるその内容と映像は、後の同監督作品『バッドムービー』に通じるものがある。韓国では、公開当時からポルノか？ ポスト・モダンか？ と激しい論議を巻き起こした。
フランスで博士号を取って５年ぶりに帰国したR（ムン・ソングン）は、かの地で３年半同棲していた女性J（カン・スヨン）と再会する。しかし、Jは彼との出会いに喜ぶ様子もなく曖昧な態度を示す。故郷の大邱に戻ったRは、性格のあわない妻に離婚を申し込むが拒否され、時間講師としてソウル−大邱間を往復。大学講師の口を探すが思い通りにならず、Jに会って性関係を求めても「ここはフランスじゃない」と拒否されるばかり。挙げ句の果てにRの文学評論で文学博士号を取り、他の男と結婚しようとするJ。Rの説得が功を奏し、RはJとの肉体関係を再開して「韓国を離れよう」と迫るがJは同意しない。延々と続く二人の言い争いとセックス。八方塞のRは『競馬場へ行く道』という題で文章を書き始める。
ハ・イルチの原作を映画化。脚色もハ・イルチが担当。音楽はキム・スチョル。撮影監督はユ・ヨンギル。
第28回(1992)百想芸術大賞演技賞（カン・スヨン）、第13回(1992)青龍賞男優主演賞（ムン・ソングン）・女優主演賞（カン・スヨン）、第12回(1992)映画評論家協会賞最優秀作品賞・監督賞（チャン・ソヌ）・男子演技賞（ムン・ソングン）、第3回(1992)春史映画芸術賞女優主演賞（カン・スヨン）・男優主演賞（ムン・ソングン）・優秀演技賞（キム・ボヨン）・功労賞（イ・テウォン）受賞、第42回ベルリン国際映画祭、第16回香港国際映画祭、第20回(2001)バンクーバー国際映画祭招待作品。
初版：1998/8/15
最新版：2001/9/13
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