1990年代前半の韓国映画の水準を指し示す一作。結婚式場を飛び出した女性が、とある男性と出会い一人立ちしていく様を描く。
ウェディングドレスを着たまま結婚式場を飛び出したユリム(カン・スヨン)は、ファッション・ディスプレイのデザイナー ホソク(アン・ソンギ)と出会う。同僚になった二人は価値観が異なるため毎度毎度衝突するけれど、ユリムが仕事のできる女性になることをホソクは願う。そして、ホソクがイタリアに留学した後、ある日、ユリムは彼から仕事をするユリムの姿が映されたビデオテープを受けとる。
舞台がファッション関係ということもあり、映像が非常に奇麗。現代韓国女性の積極性・自立性をカン・スヨンが好演している。脚本は監督のイ・ヒョンスン。脚色は、ヨ・ギュンドン、キム・ソンス、チョン・ジョンヒの3人。1993年の興行成績ベスト3にランクイン。
第38回(1993)アジア太平洋映画祭出品、1993年度映画振興公社選定「良い映画」、第14回(1993)青龍賞技術賞(チョ・ユンサム,アン・サンス)・新人監督賞(イ・ヒョンスン)、春史映画芸術賞新人監督賞(イ・ヒョンスン)、第17回(1994)黄金撮影賞大賞(チョン・グァンソク)・特別賞(キム・ユンス)・女優人気賞(カン・スヨン)、第31回(1993)大鐘賞美術賞(パク・ヨンギ,チョ・ユンサム)・衣装賞(チ・チュニ,イ・ギョンヒ)受賞作品。
イタリアの第14回(2000)Far East映画祭のカン・スヨン特別展で上映。
日本語字幕付きのDVD&Videoは発売されていないが、ムックの『韓国ムービースターLIVE 2』(竹書房、2005年)に日本語字幕付きで本作を完全収録したDVDが付いている。
初版:1999
最新版:2000/12/20
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