キム・グッキョン

　1964年、ソウル生まれ。小さい頃は、毎週末テレビで放映される映画を見るのが趣味の映画少年だった。1987年にソウル芸術専門大学映画科を卒業。何本かの文化映画とテレビ文学館の製作に従事した後、1988年にキム・ユンジン監督の『シロの島』演出部で映画界に入門。翌年、ペ・チャンホと出会い、同監督の『夢』(1990)，『天国の階段』(1991)，『若い男』、キム・ガンノ監督の『結婚物語２』(1994)などの助監督を担当する。

　製作会社数社からのオファーを蹴って、商業映画ではなく自分流の映画を作ることに固執。３年の準備期間を経てゲリラ的に製作した『穴』で監督デビューした。この作品は、第4回(1999)釜山国際映画祭の「新しい波」部門に出品された他、2000年のインド映画祭などに出品されたが、商業性の低さが災いして封切りは延期に次ぐ延期。結局2000年3月に公開されたが、興行成績は散々だった。

　個人的に好きな映画は、フェデリコ・フェリーニの『道』、ミケランジェロ・アントニオーニの『欲望』のような作品。監督としての心構えは「100万人が泣く映画より、たった１人が号泣する映画を作る」こと。

　音楽鑑賞が趣味で、ペ・チャンホの『天国の階段』、『若い男』、『ラブ・ストーリー』、イ・ミョンセの『激しい恋』の挿入曲を選曲している。

初版：2000/3/5

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