クワイエット・ファミリー
題名 英題 原題 ハングル |
クワイエット・ファミリー The Quiet Family 静かな家族 조용한 가족 |
製作年 |
1998 |
時間 |
101 |
製作 配給 製作投資 |
ミョン・フィルム 韓国映像投資開発 イルシン創業投資 |
監督 |
キム・ジウン |
出演 |
パク・イヌァン ナ・ムニ ソン・ガンホ チェ・ミンシク コ・ホギョン イ・ユンソン チ・スウォン イ・ギヨン キ・ジュボン チョン・ジヒョン (→ チョン・ジェヨン) チェ・チョロ チョン・ウンイン |
日本版 Video DVD |
字幕版Video 吹替版Video DVD |
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本国では「コミック残酷劇」とのキャッチフレーズが付けられたコミカル・ホラー。人里離れた山荘で怪奇連続殺人事件に巻き込まれる家族が主人公。演劇畑出身のキム・ジウン監督デビュー作。
リストラで解雇された後、退職金で山荘を開業した父とその家族。いよいよ最初の客を山荘に迎えるが、翌日この客は自殺死体で発見される。そして、翌日宿泊した男女もまた死体で発見され... 成り行きで死体を山へ埋めていく家族。しかし、道路工事が始まり、死体が掘り起こされる可能性が!
個性派俳優ソン・ガンホとチェ・ミンシクが1997年の『ナンバー・スリー』に続いて共演。末娘役のコ・ホギョンはこの映画でデビュー。いわゆるスターを起用せず、個性派俳優ばかりを揃えている(製作当時の話)。ソン・ガンホのコミカルかつ個性的な演技は、パク・チュンフンを超えるとの声も。また、コミカルなホラー映画という今までの韓国映画にはなかったジャンルであるのも特徴。劇中次から次へと人が死んでいき、恐い。しかし、笑わない訳にはいかない。他人の不幸ってなんて愉快なの(笑)。韓国版『アダムス・ファミリー』といった趣。
製作者はイ・ウン。撮影はチョン・グァンソク。『接続』の音楽選曲と『カル』の音楽監督を担当したチョ・ヨンウクが音楽を担当。シナリオは監督のキム・ジウンが執筆。後に『恋風恋歌』の監督をするパク・テヨンが助監督を担当している。製作費10億ウォン。
NEO KOREA 韓国新世代映画祭'99では『クワイエットファミリー』(中黒なし)という題名で上映された。
三池崇史監督のミュージカル風ホライック・コメディ『カタクリ家の幸福』は、この『クワイエット・ファミリー』のリメイク。
第1回『シネ21』シナリオ公募当選作。第3回(1998)釜山国際映画祭「韓国映画パノラマ」部門、第2回(1998)富川国際ファンタスティック映画祭「ファンタスティク韓国映画特別展」部門出品作品。第18回(1998)映画評論家協会賞技術賞(美術:ユン・ウンウォン)受賞作品。
海外では、第49回(1999)ベルリン映画祭ヤング・フォーラム部門,スペインのシッチェス・ファンタジー映画祭コンペ部門,第19回(1999)Fantasporto国際映画祭「アジア fantasia コンペ」部門,1999年ブリュッセル・ファンタスティック映画祭,サンパウロ国際映画祭のコンペ部門,ストックホルム映画祭のアジアイメージ部門,カイロ映画祭,大阪国際シネマドリーム'99「いずみさの映画祭」などに招待されている。世界の三大ファンタスティック映画祭の全てに出品され、Fantasporto国際映画祭ファンタジア部門でベスト・フィルム賞を受賞(同部門では、『攻殻機動隊』の押井守が脚本を担当したアニメ『人狼 JIN-ROH』がベスト・アニメーション・フィルム賞を受賞)したのは快挙といえる。
初版:1998/5
最新版:2001/5/13
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【ソチョンの鑑賞ノート】
第3回(1998)釜山国際映画祭にて英語字幕付きで鑑賞。独特な設定で恐怖感があふれるというより可笑しさが込み上げてくるほうが大きい。山荘という限られた空間が舞台になっているあたり、なるほど監督が演劇出身だけのことはあると思える。この山荘の雰囲気がすごいいいんですよね。パク・イヌァン(父親),ナ・ムニ(母親),ソン・ガンホ(長男),チェ・ミンシク(おじ),コ・ホギョン(末娘),イ・ユンソン(長女)ら俳優の独特な雰囲気もグー。でも台詞が少々難しく、「殺す気はないのだけれど、殺さざるを得ない」人間の心理描写がうまく描かれているのかどうかがちょっとよく分からなかった。その意味では日本語字幕付きを見てみたい。
劇中イ・ユンソンが歌っていた歌がやけに耳に残る。ティーチ・インでは監督とコ・ホギョン,ソン・ガンホが来ていた。コ・ホギョンは映画の中でも印象的な目つきだけれど、実物も目がデカイデカイ。ソン・ガンホは次回作スパイ・アクション映画『シュリ』の撮影のための猛烈なダイエットで別人28号になってました。
1998年10月20日執筆
【追記】
NEO KOREA 韓国新世代映画祭'99(東京,1999/5/29)で日本語字幕付きを初めて鑑賞。なるほど、台詞が分かってこりゃ楽しい。最後はストーリーが崩壊してしまっているが、この映画はブラックなユーモアと他人の不幸を素直に楽しめばそれでよいのでしょうね。
コ・ホギョンがゲストで来日して舞台挨拶。釜山で見たときは無愛想な娘だなぁと思ったのですが、今回は一転可愛らしい女性になってました。質問に対する受け答えもアイドル・アイドルしてて、おぢさんは嬉しかった。
1999年6月12日執筆
投稿者:SUMさん 投稿日:1998年12月20日(日)10時20分37秒
上手い、とは思いますよ。
【評価:★★★】
投稿者:Kamibeppuさん 投稿日:1999年4月5日(月)1時12分40秒
コメディー・スリラーってところでしょうか。
新たに家族で、オープンした、ペンションで起こる、凄まじい殺人の数々?
韓国で残酷なシーンもカットせず、上映したことで話題になったが、残酷は残酷だが、どうしても笑ってしまう、変な映画。
末娘役のコ・ホギョンは最近、TVドラマ『青春』にも出演。
【評価:★★★】
投稿者:イム・ボンジュさん 投稿日:2000/12/30 16:14:40
日本版DVDが発売になって、改めて字幕と吹き替えで見た。
吹き替え声優の巧拙はおくとしても、字幕よりさらにそのギャグの情報量とセンスのよさに驚いた。『反則王』のビデオを見て(もちろん字幕なし)から『クワイエット・ファミリー』の日本公開を見る、というアホな事をしてしまったため、ソン・ガンホの演技をはじめずいぶん評価を低くしてしまったが(当たり前だよね)、映像の品のよさといい(個人的には『アダムス・ファミリー』より上)、カット割の工夫といい、キム・ジウン監督のセンスの良さに改めてに脱帽。映画全体としては、やっぱり初作のためか、はたまた「韓国初のブラック・コメディーを作るんだ!」という気負いからか、ギャグのちりばめ方が総花的で、『反則王』のように流れよく一点に収斂していっていないのが残念だった。
【評価:★★★】
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