変身願望を扱った痛快コメディ。気の弱い駄目サラリーマンが拳銃を手にすることにより豹変する様を描く。『結婚物語』(1992)でデビューしたキム・イソク監督第3作。
パク・テソ(パク・チュンフン)は製薬会社広報室に勤める小心物。仕事にも妻ヒヨン(イ・ファラン)にも弱気一辺倒だった彼は、殺伐とした犯罪が連日新聞のトップ記事を飾っている現在の韓国社会に対して病的なまでの被害妄想と不安を抱いている。そんなある日、レストランで偶然すり替わったバッグの中に本物の拳銃が入っていた。一丁の拳銃を持つことで、駄目サラリーマンだったテソは大変身。チンピラにすごまれても、何があっても、彼は勇気を出して問題を次々に解決していく。しかし、拳銃を返そうと警察署に向った彼の前に予想もしなかった事件が発生する。
コメディ王パク・チュンフン演じる駄目サラリーマンが愉快。気の小さいおどおどしたサラリーマンが、拳銃を持ったとたんに気が大きくなってデカイ態度に豹変するのが笑える。パク・チュンフンの会社の同僚サンスをキム・ボソンが演じている。
1995年の韓国映画興行成績では8位にランクイン。後に「ミョン・フィルム」となるミョン企画が広報を担当。韓国文化院の字幕付きフィルムの題名は『ガン・ファイター』となっている。
初版:1999/3/20
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