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アジアフォーカス・福岡映画祭2003 リポート

Reported by 井上康子
2003/10/17受領


Profile 井上康子

 福岡市在住。1980年代にアン・ソンギ主演『風吹く良き日』を観て以来の韓国映画ファン。昨年、福岡市で開催されたシンポジウム「韓国映画ルネッサンス」の報告をさせていただきました。今回は、アジアフォーカス・福岡映画祭2003のリポートを通して、来日ゲストの映画作りにかける熱意や個々の映画の面白さを感じていただくことができればと思っています。



 今年で13回目を迎えるアジアフォーカス・福岡映画祭が9月12日(金)〜9月23日(火・祝)の日程で開催され、福岡市内三会場で上映が行なわれました。今年は全部で14の国もしくは地域からの29作品が上映され、韓国映画は「韓国映画コレクション」という企画で五作品が上映されました。

アジアフォーカス・福岡映画祭公式サイト http://www.focus-on-asia.com/

《目次》

  1. 『Lovers' Concerto』
     <ストーリー>
     <鑑賞記>
     <第1回ティーチ・イン イ・ハン監督>
     <第2回ティーチ・イン イ・ハン監督>
     <ティーチ・インに参加して>
  2. 『ボリウルの夏』
     <ストーリー>
     <コメント>
  3. 『泣かないで』
     <ストーリー>
     <鑑賞記>
     <ミン・ビョンフン監督について>
  4. 『オアシス』
     <鑑賞記>
  5. 『もし、あなたなら』
     <作品紹介>
     <第1回ティーチ・イン チョン・ジェウン監督>
     <第2回ティーチ・イン チョン・ジェウン監督、イ・ジンソク プロデューサー>
     <ティーチ・インに参加して>
     <チョン・ジェウン監督インタビュー>


《映画祭に参加して》

 「韓国映画コレクション」で上映された五作品は各々が全く異なったジャンル、個性の作品で、そのこと自体に韓国映画の成熟度が感じられました。また、どの作品からも斬新さや作品にこもったエネルギーを感じることができました。

 私はタイの作品『ワン・ナイト・ハズバンド』、『メコン・フルムーン・パーティ』も鑑賞したのですが、同じような斬新さが感じられました。タイ映画も急成長していると聞いていましたが、なるほど共通性が感じらます。現在の韓国映画が好きな方なら、タイ映画も体験なさることお薦めです。


《謝辞》

 本リポートで掲載している画像は、ティーチ・インおよびインタビューのゲストの画像を除いて、すべてアジアフォーカス・福岡映画祭事務局から提供していただきました。また、一部のテキストを公式カタログから転載することについても、事務局から快く御了解をいただきました。

 チョン・ジェウン監督インタビューのセッティングについては、映画祭事務局広報の佐々木吾衣さんにお世話になりました。また、インタビューの質問作成にあたっては本サイトの情報と、『KOREA TODAY』2003年9月号に掲載された阪本順治監督とチョン・ジェウン監督の対談(→「日韓映画バトル」で初来日のチョン・ジェウン監督随行記)を参考にしました。そして、インタビュー時は通訳の根本理恵さんに大変お世話になりました。

 以上、記して感謝致します。



《アジアマンスについて》

 アジアフォーカス・福岡映画祭に関連して、アジアマンスについて付記します。


● アジアマンス

 アジアフォーカス・福岡映画祭は、九月をアジア諸国との交流を深める月とする福岡市の「アジアマンス」の主要行事のひとつとして開催されています。映画祭の会場からも近い、市役所西側のふれあい広場では毎年、主要行事の「アジア太平洋フェスティバル」が開かれ、韓国、ベトナム、タイ等アジア各地から招かれた料理人による屋台が営業され、価格が割安なこともあり、毎年長い行列ができる人気です。ここのステージでは、アジア各地の芸能が紹介され、今年は韓国からは江陵官奴仮面劇保存会によるパフォーマンスが行なわれました。

 1990年からはじまったアジアマンスですが、最近は市が主催する行事よりも、NPOなど民間が企画する催しが増加しており、韓国関係では、今年は「ふくおか自由学校」による「池明観講演会」等が開催されました。

(注)池明観氏は元KBS理事長。月刊誌『世界』に連載されていた韓国軍事政権を告発する内容の「韓国からの通信」の匿名筆者「T・K生」であることを最近公表し、話題になった。

アジアマンス公式サイト http://www.asianmonth.com/


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