イ先生: | 今日は前回のシーンから続けていってみましょう。 まず、(1)「チョギ」は、今まで何度も出てきていますね。人に話し掛ける前の前置きとして、ぜひ使ってみてください。
ジョンヨンが話し始めると、ハクスは待ってましたとばかりに「ネ(はい)」と身を乗り出します。それにつづくジョンヨンの(2)「チョンマル〜」ですが・・・。
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ユウキ: | チョンマル? チョンマゲみたい(笑)
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イ先生: | 「チョンマル」は、「本当」という意味です。 日本語の「本当?」と同じように、「チョンマル?」と、それだけで使えます。
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アイカ: | これはすぐに覚えられそうですね。
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イ先生: | (3)「ウリ」は、前にも出てきた通り「私達」という意味ですが、この場合は日本語での「うちの主人」といった時の「うち」のニュアンスに近いですね。
よく、「ウリ アイ(うちの子ども)」、「ウリ ジップ(自分の家)」、「ウリ ナラ(自国)」など、意味的には幅を持った意味合いの言葉で日常会話の中で非常に多く使われています。ある種の、連帯感、身内的感覚の表現や帰属意識などを自覚させるような言葉でもあります。
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ユウキ: | なるほど。 勉強になるなぁ。
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イ先生: | さて、話を戻します。(4)「クイガ」は「彼が」という意味です。
ちなみに「クイ(彼)」は結婚前のカップルも、結婚後の夫婦も同様に使います。
(5)「コジョンプロ」は「レギュラー番組」のことで、直訳すると「固定プログラム」です。
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アイカ: | 「プロ」は「プログラム」の略なんですね。
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イ先生: | そうです。
次のハクスのセリフ中の(6)「サギクン」は、「詐欺師」のことです。
日本語と漢字の音読みがおなじ発音の言葉も結構ありますが、これもその一つでしょう。初心者のうちは、言葉が似ていると覚えやすいと感じるのではないでしょうか。
「詐欺師」をそのまま韓国語読みにすると「サギサ」になります。「クン」は接尾語で、ある事柄にたけている人、そのことを専門的にしている人をさして「〜クン」と現わします。例えば、「スルクン(のんべえ)」、「ジャンサクン(商売人)」などがあります。一般的に使われてはいますが、あまり丁寧は言葉遣いではありません。
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ユウキ: | それにしてもハクスの台詞は、結構笑えるなあ。詐欺師が詐欺師云々と語ってるんだもん。
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アイカ: | ユウキクン
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ユウキ: | 何?
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アイカ: | ユウキクン
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ユウキ: | だから何?・・って、もしかして、バカにしてる?
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イ先生: | はいはい(笑) 二人とも集中してください。
次の(7)「インガンクァンゲル ウィハン キルムチル? チョンド?」もいかにも詐欺師らしい饒舌振りを披露していますね。
「インガンクァンゲ」は、「人間関係」。発音が微妙に似てませんか?
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アイカ: | 人間関係? あ、ほとんど一緒ですね。
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イ先生: | でしょ?「ウィハン」は「〜ために」の意味です。お酒の席では、乾杯の意味で「ウィハヨ!」と言うこともあります。
「キルムチル」は、直訳では「油を塗る」ことで、転じてスムーズにするなどの意味になっています。日本語で言うところの「潤滑油」ですね。
「チョンド」は「程度」の意味で、「?」をつけることで疑問系になっていますが、「そんなものですかね」という推量的な意味で使われています。
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ユウキ: | キルムチル、キルムチル・・・。キムチが何とかって言っているのかと勘違いしちゃった。
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イ先生: | (8)「アムトゥン マリジョ・・」は、「いずれにしても、とにかく」の意味です。「アムトゥン」だけでも同じ意味になりますが、ぞんざいな言い方になるので、初対面や目上の人に対しては「アムトゥン マリジョ」、「アムトゥン マリムニダ」、「アムトゥンヨ」などと言います。
(9)「ネゾ」は「内助」の意味です。また微妙に発音が似ていますね。
実は、こういう似ているようで本当は違う言葉の発音が、日本語を勉強する韓国人には一番苦手なのです。「ゾ」と「じょ」の区別などは特に難しく感じるんですよ。
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アイカ: | ふ〜ん、お互い発音には苦労しているんですね。
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イ先生: | ジョンヨンの(10)「クロッタミョン」は、「そうしたら」の意味です。「内助が必要ですよ」と言われて、具体的な段取りとか今後の予定について話をしようとしたのかも知れませんね。
ところがそこでハクスの携帯電話が鳴り出し、話を途中で切られてしまいます。ハクスとしては、鳴ったところまでは予定通りだったのですが、かけてきた相手が予想外の人物で・・・。さあこの続きは映画で見てくださいね。
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ユウキ: | 予想外の人物って、誰?誰?うわー、気になる終わり方するなあ。
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