不治の病に冒されながら、愛する夫に決して自分の弱さ、悲しみを見せない気丈な妻を演じて、観客の涙を絞りとる。今や韓国を代表するNo.1女優。
 1971年ソウル生まれ。中央大学新聞放送大学院演劇映画科で修士号を取得。10代の頃から雑誌モデルやTVCMに起用され、その美貌を印象づけた。93年、TVドラマ「お宅の夫はいかがですか」で女優デビュー。その後、多くのTVドラマに出演し、数々の演技賞を獲得。スクリーン・デビューは96年の『インシャラ』だが、その後、数々のCMに出演し、"CMの女王"と呼ばれた。中でも化粧品のCMでは、酸素のように透き通った肌と清潔感あふれる美しさが評判となり、「酸素のような女性」というキャッチ・フレーズで呼ばれた。これが、今では彼女の代名詞になっている。その後、日本でも大ヒットした『JSA』(00)で女性将校を凛々しく演じて、映画のメガヒットと共に人気も大ブレイク。山のように送られてきたシナリオの中で、彼女自身が読んで顔が腫れ上がるほど泣き、「この映画に出たい」と自らの意志で出演を決めたのが、この『ラスト・プレゼント』だった。撮影中を通して全身全霊で役に挑んだ彼女だが、特に病院でヨンギに向かって「(病人は)私じゃない」と泣き叫ぶシーンは台本にないセリフで、彼女自身の内から出てきたアドリブだ。また、ラストでヨンギに残す手紙のナレーションは、監督がOKを出したにもかかわらず、イ・ヨンエ自身が納得せず、4回も録音をやり直したという。
 本作の後は、『八月のクリスマス』のホ・ジノ監督の最新作『春の日は過ぎゆく』(01)でも絶賛された。清楚な美しさと成熟した魅力を併せ持ち、かつ華のある存在として、日本でもファンが急増中。なお、自分の体験や思いを綴ったエッセイ「とても大切な愛」も日本で出版され(二見書房)、話題を呼んでいる。


 売れないコメディアンの焦りと、妻を愛しながらも素直になれない夫の苦悩−複雑な内面性を要求される難役を確かな演技力で熱演。イメージに縛られない多彩な役柄と魅力で、今やハン・ソッキュに迫る人気と実力を誇っている。
 1973年ソウル生まれ。高校卒業後、モデルとして芸能界入り。本格的映画デビュー作『若い男』(94)で数々の映画新人賞を受賞。『情事 an affair』(98) 『太陽はない』(98) 『イ・ジェスの乱』(99)と話題作に次々と出演し、その甘いマスクも相俟って、人気上昇。日本でも『Interview』(00) 『イルマーレ』(00) 『純愛譜』(00)と主演作が続々公開され、多くのファンを魅了。99年、東国大学演劇映画科に入学して話題に。アン・ソンギと共演した新作『黒水仙』(01)も大ヒット。最新作は『オーバー・ザ・レインボー』(02)。その他の出演作品:『アルバトロス』(96) 『火の鳥』(97) 『朴対朴』(97)

<二枚目のイメージを覆したイ・ジョンジェの挑戦>
 イ・ジョンジェといえば、韓国ではハンサムなルックスで売っているスター。『イルマーレ』『情事 an affair』『Interview』など、どれをとっても女性ファンを夢中にさせるほど、セクシーで美しかった。その彼が、カッコ悪くて、ぶざまなところも見せる売れないコメディアンの役に初めて挑んだ。これまでのイメージを覆してまで、本作に出演したかった、その理由は何だろうか。

 「トゥルー・ストーリーであることがまず僕を捉えた。そして、カッコいい男が人生を謳歌するという役でないからこそ、逆にやってみようと思ったんだ。このヨンギという男に惹かれ、彼になり切ろうと思った。何よりもいい仕事がしたかった」
 コメディアンをリアルに演じるために、彼は撮影前に3週間の特訓を受けてギャグを学び、パントマイムも習得。本作のギャグ監督を務めた人気コメディアン、ペク・チェヒョンが、そのコメディの才能に驚くほどで、まさにイ・ジョンジェの隠れた才能が顔を出したといえる。
 彼は、役に入り込んでいるときと、日常に戻るときの境界線をしっかりと持ち合わせているという。だからこそ、キャラクターを確実に把握して、歓びと悲しみを同時に吐き出せる演技を披露できた。本作が公開されたとき、イ・ヨンエの演技と同じく、彼の熱演が大評判となったのは言うまでもない。


 1965年生まれ。テレビのミニシリーズ「愛を君の胸の中に」で注目を浴びる。個性的な外見とコミカルな味わいで、次第に頭角を現す。日本公開作では『エンジェル・スノー』(00)の赤ちゃん用品売り場の店員役で、短いシーンながらも強烈な印象を残した。
 その他の主要作品:『真の男』(96)『チェンジ』(96)『ゴースト・マンマ』(96)『チム 〜あこがれの人〜』(98)『ジャスティス〜これが法だ〜』(01)


 全く無名俳優だったが、本作で「あの人は誰?」と一躍注目され、ファンクラブまで設立されたほど人気がブレイクした。彼は日本で演劇の勉強をして、「ユー」シアターで役者として活動。映画には『反則王』(00)『ゴースト・タクシー』(00)『なせば成る』(00)『燃ゆる月』(00)などに端役で出演している。





撮影:宮田浩史

 1967年プサン生まれ。漢陽大学演劇映画科卒業後、西江大学ジャーナリズム研究科ではムービングイメージを専攻。スクリプターとして映画界入りし、広告宣伝プロデューサー、ドキュメンタリーの監督なども経験。『敗者復活戦』(97)『バイ・ジュン 〜さらば愛しき人〜』(98)『愛のゴースト』(99)などのスタッフとして仕事をした後、本作で劇映画監督デビュー。脚色も担当し、緻密なタッチで夫婦の心の内面を描き出すなど、卓越した演出力を証明した。監督のみならず、プロデューサーとしても意欲満々で、数ある企画の中から次回作を温めているという。


 1963年ソウル生まれ。延世大学で哲学を専攻。大学同期のホ・ジノの短編映画で音楽を担当し、映画音楽への道に。『八月のクリスマス』(98)のアコースティックな美しい音楽が話題となり、一躍有名になる。以後、『情事 an affair』(98)『少女たちの遺言』(99)『ほえる犬は噛まない』(00)『純愛譜』(00)など話題作の音楽を担当。最新作は、ホ・ジノの2作目『春の日は過ぎゆく』(01)。話題を集めた日韓合作のTVドラマ「フレンズ」(02:ウォンビン&深田恭子共演)の音楽も担当している。
 その他の作品:『ラン・アウェイ』(95)『約束』(98)『怪獣大決戦ヤンガリー』(99)『NOWHERE 情け容赦無し』(99)『キリマンジャロ』(00)『私にも妻がいたらいいのに』(00)『セイ・イエス』(01)


 ノルウェー人の作曲家でピアノとキーボード奏者ラルフ・ラヴランドと、アイルランド人の女性バイオリニスト、フィンヌーラ・シェリーの2人が結成。ナチュラルな感性と清涼感のあるヴォーカルが魅力の癒し系デュオとして、その美しいサウンドが世界中で愛されている。既に全世界で750万枚ものセールスを上げ、着実に実績を伸ばしているが、特にノルェーと韓国ではすべてのアルバムがゴールド以上となってる。

<CAST>

  イ・ジョンジェ(ヨンギ)
  イ・ヨンエ(ジョンヨン)
  クォン・ヘヒョ(ハクス)
  イ・ムヒョン(ハッチョル)
  コン・ヒョンジン(ヨンギの相棒チョルス)
  ユン・ジニョン(ジニョン)
  サ・ヒョンジン(ヘジョン)
  イ・インチョル(詩が好きなジョンヨンの先生)
  イ・ムンシク(ヨンマン)
  ク・ヘリョン(エスク)
  キム・ソンギョム(ヨンギの父)
  パク・スンテ(ヨンギの母)
  メン・サンフン(TV局プロデューサー)
  チュ・クィジョン(TV局プロデューサーの妻)

<友情出演>
  キム・スロ(売れっ子のユシク)
  キム・ヨンベ(クァンシク)
  ホン・ソッチョン(詐欺にあう坊主頭の青年)
  ペク・チェヒョン(男性MC)
  コン・ヒョジン(女性MC)
  キム・サンジン(ユシクのマネージャー)
  イ・ギョンファ(KFCの店員)
<STAFF>

  製作:キム・ミヒ/キム・サンジン
  シナリオ:パク・チョンウ
  監督・脚色:オ・ギファン
  プロデューサー:キム・サンオ
  撮影:イ・ソッキョン
  照明:パク・ヒョヌォン
  編集:イ・ヒョンミ
  音楽:チョ・ソンウ(M&F;)
  テーマ曲演奏:シークレット・ガーデン
  アート・ディレクター:SALT(イ・デフン)
  ギャグ・ディレクター:ペク・チェヒョン
  同時録音:イ・サンジュン
  ミキシング:イ・ギュソク(A&D;)
  セット製作:オ・サンマン
  ショーステージ:アイエム・プロダクション
  ネガ編集:ナム・ナヨン/イ・スヨン
  小道具:キム・ヒョジン
  メイク:チェ・ヨン/クォン・ヒジョン
  衣装:イ・ユギョン
  ヘア:パク・ソンヒ



Copyright(C) 2002 "Korean Movie & Hangul" and "Last Present" Supporters' Club, All Rights Reserved.
Copyright(C) 2001 Cinema Service. All Rights Reserved.