1996年韓国映画興行成績

概要

　『トゥー・カップス２』は前作『トゥー・カップス』のカン・ウソクが再びメガホンを取り、1996年の興行成績トップとなりました。韓国では1990年代中盤にコメディ・ブームが到来し、カン・ウソクの『トゥー・カップス』はその幕開けを演じる形となりました。そして『トゥー・カップス２』はそのピークに位置する作品といえますが、以後韓国では1997年から恋愛映画のブームが始まります。

　『銀杏のベッド』は新鋭カン・ジェギュのSF恋愛映画。アーティスティックな映像と秀麗なポスターが人々を魅了し、こちらも大ヒットしました。他には光州事件を描いた作品『つぼみ』、男優のイ・ギョンヨンがメガホンを取ったSFチャンバラ映画『帰天図』、コメディの『パク・ポンゴン家出事件』，『金を持って高飛びしろ』などが話題に。

　ヒット作と呼べるのは、10万人以上を動員した『ボス』までですが、『祝祭』，『豚が井戸に落ちた日』，『三人友達』，『ユリ』，『明日に流れる川』，『ラブ・ストーリー 』，『学生府君神位』など興行成績は芳しくないものの作品的には優れた映画が多いのもこの年の特徴です。なお、『金を持って高飛びしろ』，『actress アクトレス〜官能のリハーサル』，『ハングリー・ベスト５』，『ラン・アウェイ』，『帰って来た洪吉童』は1995年末に公開され、年を越えて上映された作品です。また、『極道修行　決着（おとしまえ）』，『ゴースト・ママ』，『ミジ王』，『ドラゴン・トゥカ』の４作品は1996年末に公開され、1997年にも上映が継続されています（「1997年韓国映画興行成績」）。

文責：ソチョン　1999/3/18

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