ムン・スンウク
名前 漢字 ハングル |
ムン・スンウク 文勝旭 문승욱 |
性別 |
男 |
監督作品 |
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1968年、ソウル生まれ。韓国外国語大学新聞放送学科へ入学し、映画サークル「響き」で短編映画を製作する。その後ポーランドに留学し、1998年にウッジ国立映画学校(The National Film Academy of Lod)演出科を卒業。『ふたりのベロニカ』、『トリコロール』三部作などであまりに有名な、ポーランド映画界の巨匠クシシュトフ・キェシロフスキ(Krzysztof Kieslowski)の弟子でもある。
長編デビューまでに、短編とドキュメンタリーを数多く手がけており、1994年に製作した短編『母』(35mm)で1994年ソウル短編映画祭審査委員大賞と芸術貢献賞を、翌年には短編『古くなった飛行機』(1995年,35mm)で1995年ソウル短編映画祭芸術貢献賞を受賞している。他にも、1993年に製作した短編『私の友人』が1996年の第1回Qチャンネル・ドキュメンタリー映画祭芸術貢献賞を受賞。インディーコムの『東欧映画紀行ポーランド・ハンガリー編』の製作指揮、大宇の『世界経営ポーランド・ルーマニア編』の現地製作指揮を担当した経験もある。
長編映画デビューは1998年の『異邦人』。ポーランドを舞台としたこの映画は、ポーランド国営TVとポーランド文化省傘下の映画委員会の支援のもと、韓国と共同製作された。また、ポーランド国営TVは「注目される映画人」という番組でムン監督を紹介。いずれもポーランドにおいてムン監督がその能力を認められているエピソードと言える。
最新作は、「忘却」と「記憶」を通じて人生の意味を問うと同時に、未来社会に警告を投げかける内容にもなっているSFファンタジー『バタフライ』。この作品は韓国内公開に先立って、第54回(2001)ロカルノ国際映画祭で最優秀主演女優賞にあたる青銅豹賞と若い批評家賞"Environment is quality of life"を受賞し話題となった。
メジャーな映画会社での製作だったため、あまりに多くの制約があり自分の思いのままに撮影ができず、結果として興行的にも作品的にも失敗に終わった『異邦人』の轍を踏まないために、『バタフライ』では低予算で自由な映画作りを選択。また、1999年冬にポーランドで見たラース・フォン・トリアーのデジタル映画『イディオッツ』(1998)に衝撃を受けたこともあって、『バタフライ』ではデジタル・ビデオによる撮影を決心したのだという。
また、『バタフライ』の三人の主人公のうちアンナ役は、当初ポーランド人女優が演じる予定で、ユキ役も日本人をキャスティングする構想だったという。つまり、アンナは西洋人、ユキは東洋人、Kは韓国人を代表しており、「東西文化の融合と軋轢」が作品の重要なテーマだったわけで、諸般の事情で最終的にはすべて韓国人が演じることになったが、監督のライフ・ワーク「異文化に属する者同士の出会い」はその第一作『異邦人』から『バタフライ』に至るまで脈々と息づいているといえる。
ちなみに、監督が韓国へ帰国した後にケーブルテレビのQチャンネルで製作・放映された短編『恋人』は、韓国人に恋したポーランド人女性の話だが、この作品で主演を演じていたポーランド人女優が『バタフライ』で当初アンナ役を演じる予定だったMagda czaritoriska。
2002年の第3回全州国際映画祭で「戦争、それ以後」を共通テーマに製作された三監督によるオムニバス映画「デジタル三人三色」では、韓国代表として『サバイバル・ゲーム』を製作した。
初版:1998/8/21
最新版:2002/4/3
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