Q: |
上映前に一言 |
A: |
このように多くの観客の方にお越しいただいて非常に感激しています。まだ色々至らない点もあるかと思いますが、是非この映画を楽しんでみていただければと思います。 |
Q: |
日本で上映されたことについての感想は? |
A: |
この映画の撮影が終わって編集が始まるまでの間にちょっと時間がありまして、その時一週間くらい日本に旅行したことがありました。そして、日本滞在中に『猟奇的な彼女』が上映されている様子を見て、「ああ、私の作品もこういう風に日本で上映されたらいいな」と思っていたのですけれど、今回このような機会に自分の映画が日本で上映されてとても幸せな気分です。ちなみに私は日本のアニメ・オタクです。今回は大友克洋監督の『スチームボーイ』を観ました(笑)。 |
|
Q: |
CM界出身とのことですが、どういった経緯で映画監督としてデビューすることになったのでしょうか? |
A: |
これまでコマーシャル・フィルムとミュージック・ビデオを撮っていたのですが、そこからまず映画の予告編を撮り始めて、それで映画界の人たちとも知り合いになるようになりました。そして、そういうところから本編の映画も撮るようになりました。 |
Q: |
俳優としてもご活躍だそうですね。 |
A: |
本職の俳優ということではないのですが、この映画の中ではペ・ドゥナが学生時代に憧れる野球選手役でちょっと出ています。あと『オールド・ボーイ』の中でも中華料理屋の配達員の役でカメオ出演しています。 |
Q: |
画集をモチーフにしていましたが、その意図は? |
A: |
まず第一に自分が美術を専攻していて、絵が好きであったということ。第二点としては、シナリオの段階では文章だけでメッセージを伝えるような形で、シナリオの段階ではこれで完璧だと思ったのですが、いざ映画にするとなると、それを視覚的に画としてどう見せるのかということが重要ですので、それで画集を使うようにしました。 |
|
Q: |
ペ・ドゥナのキャスティングについて |
A: |
この映画以前では、韓国ではペ・ドゥナさんのイメージというのは中性的な、ちょっと男の子っぽいところもある、そんなイメージがあったんですが、ペ・ドゥナさんという良い俳優が、そういうイメージで固定されてしまうのが非常に惜しくって、自分はこの映画で、逆にちょっと可愛らしい女性的な面も活かそうと、その点に注意してこの映画を撮りました。彼女は韓国では女優の中でも数少ない演技派として知られていて、この映画でも素晴らしい演技を披露してくれているのですが、私としては彼女の演技力だけではなくて、彼女の可愛さを100%引き出す努力をしたつもりです。そして、この役はペ・ドゥナさん以外にはできないと思っていました。撮る前に彼女と「これまでになかったほど、可愛く撮ってあげると」約束をしましたが、その約束は果たせたと思います。 |
Q: |
『ほえる犬は噛まない』、『子猫をお願い』、そして『春の日のクマは好きですか?』と、ペ・ドゥナは高卒で就職して自分の思うようにならない生活を送っているキャラクターを演じていますが、彼女の演技力をもってすればもっと色々なキャラクターを演じることが出来ると思うのですが。 |
A: |
その三作品の題名には、全部動物の名前が入っていますね(笑)。三作品で似たようなキャラクターを演じている、とのご指摘でしたが、私としては、全く違うキャラなのではないかと思います。ペ・ドゥナさんは韓国では演技派と見なされているのですが、それがかえって重荷になっているように私には思えました。それで、彼女がそういった重荷をおろして、もっと自由に演技をさせてあげたいという気持ちがあって、この映画では自由な演技で臨んでもらいました。 |
Q: |
共演のキム・ナムジンについて |
A: |
彼は『永遠の片想い』に脇役出演したことがありますが、映画の主演は今回が初めてです。もともとファッション・モデルとして非常に有名で、人気もある方だったんですが、ドラマ『千年の恋』で日本人役を演じたことがきっかけとなり人気が出まして、日韓合作ドラマ『いつか楽園で!』などにも出ています。 |
Q: |
図書館員役をした俳優について |
A: |
クマ・オタク役(笑)の彼は専門の俳優ではなくて、とても有名な歌手で、DJなどもやっています。特に歌詞が良いということで、彼に歌詞をリクエストするアーティストが多い、そんな方です。名前はユン・ジョンシンといいます。私と非常に親しく、そういったことから今回一緒に仕事をすることになったのですが、この映画では音楽監督も担当してもらっています。この映画で使われてる楽曲は100%オリジナルの曲です。ちなみに、ユン・ジョンシンは『ライターをつけろ』、『吹けよ春風』の音楽監督もしています。 |
|
Q: |
韓国映画がブームだが、その原因は? |
A: |
難しい質問ですね。私の考えるところでは、韓国の文化というのは東洋の中でも少し変わっているところがあるのではないか、アメリカの文化と似ているところもあるし、日本や中国の文化と似ているところもある。そういう意味でそれぞれ違う文化の橋渡し的な役割をすることができる、そういう面が韓国映画にはあるのではないかと思います。 |
Q: |
最後は主人公2人にキスをしてもらいたかったです。 |
A: |
実は2人のキスシーンは撮ってありまして、韓国版のビデオにはそれがおまけで収録されています。ただ、やはりキスシーンで終わるのはあわない気がして、本編ではカットしました。でも、せっかくのキスシーンをカットしたので、俳優には恨まれましたね(笑)。 |
|
Q: |
韓国では、エンド・クレジットの途中で観客が帰ってしまう、または映写を止めてしまうことについて。 |
A: |
韓国では、興行のために一日に一回でも多く上映するために、エンド・クレジットの途中で映写を止めてしまうことがあります。これは、映画を作っている側としては残念なことです。本当は、エンド・クレジットまで見て、どういった人達がその映画を苦労して作ったかを知ってもらいたいのですが、観客も本編が終わるとどんどん帰ってしまって・・・ ただ、この映画では最後までちゃんと観て欲しいという意味も込めて、エンド・クレジットにちょっと工夫をしてあります。 |
Copyright © 1998-
Cinema Korea, All rights reserved.