イ・ジェウン

　5歳の時にCMで芸能界デビュー。1986年に大ヒットし「国民ドラマ」と呼ばれたKBSの『土地』で子役として俳優デビューする。その後しばらくテレビで子役タレントとして活躍し、1993年には『一月』でKBS子役賞を受賞。小学生の頃にはミュージカル『屋根の上のバイオリン』にも出演経験がある。

　子役時代に出演した映画に、イ・ギュヒョン監督の『大人たちは判らない』(1988)、チョ・グムァン監督の『帰ってこいカエル少年』(1992)などがある。

　大人の俳優として出演したKBSドラマ『天使のキス』では鏡の悪魔役を演じ注目を浴びる。そして1999年に、過激なセックス・シーンが問題となり公開に「待った」がかかった『イエローヘア』で、本格的に映画デビュー。この映画では10代とは思えない妖艶なヌード演技を披露し、第20回(1999)青龍賞と第37回(2000)大鐘賞で新人女優賞を受賞した。また1999年末に公開された『世紀末』では、援助交際をし、やがて麻薬の泥沼にはまっていく女子大生ソリョンを好演。

　敢えてセックスシーンが話題となる映画でデビューしたのは、子役のイメージを払拭するためだったのかもしれないが、出演した２作品での演技は見事の一言。ちなみに『イエローヘア』への出演を決めたのは、大島渚監督の『愛のコリーダ』のノーカット版をビデオで見たのがきっかけだったとか。

　最新作の『ジャカルタ −現金争奪戦−』では、『イエローヘア』，『世紀末』からは一転、愛する人のために、金庫強盗を手助けする従順で清純な女性を演じている。

　2001年にはコメディアンのソ・セウォンの支援で歌手デビューする予定。

　次回作はミン・ビョンチョン監督の『ナチュラル・シティ』とイ・ユンテク監督の『オグ』。

初版：1999/12
最新版：2001/9/27