韓国人男性と日本人女性の美しきメロ・ドラマ。伽椰琴を学ぶために韓国へやって来た二人の日本人女性が、ひとりの韓国人男性に想いを寄せる。やがて、男はそのうちの一人と結婚して子供も生まれるのだが・・・
国楽家の家に生まれたシナリオ作家イ・ユノ(イ・ギョンヨン)は、伽椰琴を勉強するため忠州へやってきた日本人女性ハナ子(キム・ジヨン)と結婚する。しかし妻は若くして他界し、残されたユノは、12歳の娘ユメ(チョン・インソン)を一人で育て、老父と一緒に暮らす毎日を送っていた。一方、亡き妻の友人で、一緒に伽椰琴を学ぶために韓国へやって来た日本人女性ソラ(ハ・ヒラ)は、以前からユノに思いを寄せていたが、告白すらできないまま、彼の家族を見守っていた。
俳優のイ・ギョンヨン(41)が設立した佳人フィルムの創立作品。イ・ギョンヨンは、この映画で企画・シナリオ・監督・主演を兼ね、一人四役。ちなみに、彼は1996年のSFチャンバラ劇『帰天図』でも主演・監督・シナリオを兼ねているが、武侠ものに思い入れがあるのか、この映画でも冒頭部分で『beyond the film』という題名の武侠映画を登場させている。
1998年3月のKBSドラマ『情ゆえに』出演以後、子供二人を生み、育児で芸能活動を中断していたハ・ヒラ(下希羅)が、この作品でカムバック。ハ・ヒラの映画出演は、1992年にイ・ギョンヨンと共演した『白痴の恋人』以後10年ぶり。小六の時、芸能活動を始めた児役出身俳優で、これまでも成人・結婚を期に演技力を伸ばしてきた彼女が、母になった後にいかなる演技変身をするのかが注目された。ちなみに、本作品の製作発表会にはハ・ヒラの夫でタレントのチェ・スジョン(崔秀宗)も駆けつけ、おしどり夫婦ぶりを見せつけた。なお、彼女の出演は、夫チェ・スジョンの親友であるイ・ギョンヨンからの電話と電子メールによる猛烈なアタックにより決定したとか。
イ・ギョンヨンの娘を演じた子役のチョン・インソンの演技が好評。また、パク・ハッキら人気歌手が大量出演し話題となった。
俳優陣では、イ・ヘナ、キム・ミンジョン、ユン・ダフン、キム・ボソン、クォン・ヘヒョが、ミュージシャンでは、旅行スケッチ、チョン・イングォン、キム・ジャンフン、パク・ワンギュ等が義理出演。ベテランのソン・ジェホ、ヨ・ウンゲ、パン・ヒョジョンも特別出演している。
撮影はホ・ソンリョン。照明はキム・シンモ。音楽はイ・ジュン。編集はキム・ソンミンとノ・ユジョン。
初版:2002/4/30
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