ミラクル・サッカー

　国連人権委員会が「自由・平等・和合」をスローガンに、刑務所ワールドカップを提案。韓国政府は、16チームからなる国内予選に勝ち抜いて優勝したチームをアメリカのダラスで開かれる第1回刑務所ワールドカップに出場させることを決める。そして優勝チームには、減刑という夢のような褒章が！　そこで立ち上がった原州刑務所の面々。彼等は、合計前科75犯、平均前科6犯の極悪チーム。烏合の衆の彼等はチーム「希望」を結成し、元サッカー選手の教官パン・ダミム（ファン・インソン）を監督に迎えて、猛特訓を積んで大会に臨む。そしてハチャメチャなサッカーで緒戦をなんとかクリア。その後も、相手チームの食中毒、仲間割れ騒動などで順当に（？）勝ち進み、ついにソウル刑務所との決勝戦の日を迎える。

　チョン・ジニョンが所内唯一の死刑囚パンジャンを、チョ・ジェヒョンがIQ150の恐喝犯を演じる。

　これがデビュー作となる監督のパン・ソンウン（1964年生まれ）は、1994年のワールド・カップにヒントを得て、実際に刑務所で服役した経験のある人物から刑務所内部の模様を聞き取り調査して、この作品の脚本を執筆した。製作は『LIES／嘘』を作ったシン・チョル。その縁か、『LIES／嘘』で男性主人公を演じたイ・サンヒョンがこの映画にも特別出演している。

初版：2001/6/4