イ・ヒョンセ(李賢世)の人気漫画『恐怖の外人球団』を映画化。はぐれ者を寄せ集めて無人島で秘密の特訓をした野球チームががんがん勝ち進みついにはコリアン・シリーズにも進出するという荒唐無稽な野球映画。イ・ジャンホが設立したパン映画の第1回作品で、監督自らこの映画を「『旅人は休まない』といった本当に自分の撮りたい作品を製作するために、つまりお金を稼ぐために作った娯楽作」と評する。
天性の野球の才能を持ったオ・ヘソン。オムジ(イ・ボヒ)は不遇な境遇にあった彼を助け、いつしか二人は愛し合うようになる。しかし、オムジの転校で二人は別れ、数年後に野球場で再会したとき、彼女は天才打者マ・ドンタクの恋人になっていた。投手のヘソンはオムジを争ってドンタクと対決するが、肩を壊し野球をあきらめざるをえなくなる。しかし、彼は、ソン・ビョンホ監督(アン・ソンギ)が自分を追放した野球界に復讐するために結成した外人球団(はぐれ球団)に加入する。無人島での1年間の地獄の特訓を終えた外人球団は翌年破竹の勢いで勝ち進み、コリアン・シリーズに進出する。そして、ヘソンはそこでドンタクと再び対決することになる。
題名の「外人」は「外国人」ではなく、「よそ者、アウトサイダー、アウトロー」という意味。ちなみに、元々の題名『恐怖の外人球団』の「恐怖の」が、 当時の公倫審査基準に合わず題名変更させられた経緯がある。チョン・スラ(丁秀羅)が歌う挿入歌『私は君に(ナン ノエゲ)』も大ヒットした。
日本語字幕付きビデオは『恐怖の外人球団』という題名で発売。パク・クァンスが助監督として製作に参加している。1988年に続編『イ・ジャンホの外人球団2』が製作されており、イ・ジャンホは製作総指揮を担当した。
第25回(1986)大鐘賞編集賞(ヒョン・ドンチュン)・音楽賞(チョン・ソンジョ)・新人演技賞(チェ・ジェソン)・脚色賞(チ・サンハク)受賞作品。
初版:1999/8/20
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