韓国初のヒップホップ・ムーヴィー。ヒップホップに青春をかける高校生を描く。異性との交際など、高校生の悩みを描くドラマ部門の出来が悪く、映画としての完成度はおせじにも高いとはいえないが、劇中頻出する「コリアン・ヒップホップを楽しもう!」と割り切ってみれば、そこそこ楽しめる。
チョルミン(イ・ドング)は、ヒップホップ好きの高校生。同じクラスの女子高生ソヨン(ウォン・ソヨン)に恋心を抱いているが、彼女は、ヒップホップのプロ・ダンスチーム「ボルケイノ」のメンバー、ソンボム(ムン・ソンボム)に首ったけ。しかし、ソンボムはそんな彼女をいいようにあしらうだけだ。そんな事情を知ったチョルミンは、ある日、ソンボムにヒップホップ・ダンスでタイマン勝負を挑むが、プロの彼に敵うわけもなくボロ負けしてしまう。しかし、それを知ったチョルミンの友人サンギョ(ナム・サンギョ)がソンボムと勝負をし、見事、彼を打ち負かす。サンギョは、アメリカから転校してきた学生だったが、実は本場でヒップホップを勉強した実力派だったのだ。そして、青少年ヒップホップ大会が開かれることになり、大統領の娘ボギョン(キム・ボギョン)も家族に黙って参加を決意する。
出演者は、オーディションで1,700人の中から選ばれたヒップホップ好きの学生俳優達。登場人物の名前は大部分、俳優本人の名前からとっている。
韓国にヒップホップを定着させた張本人である Drunken Tiger、そして CB MASS が、この映画の音楽に参加。Drunken Tiger や実在のヒップホップ・ダンシング・チーム「ゴリラ」も友情出演している。
監督のカン・ヨンギュ(姜龍圭)は、1958年8月17日(陰暦)生まれで、武術俳優・武術監督出身の映画監督。1996年に『アンダー・グラウンド』で監督デビューし、同年に『キリング・ゲーム』も発表。これが第三作となる。
製作はパク・ハンチュンとイ・ジェムク。企画はホン・ソンヨン。脚本もホン・ソンヨン。脚色はホン・ソンヨン、カン・ヨンギュ、キム・ヒョヨン。撮影はソン・ヘンギ。編集はムン・インデ。音楽は HIZDREAM & アン・ユニョン。
初版:2002/2/23
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