本国韓国はもとより、中国などでも人気のグループH.O.Tが初主演する韓国初のデジタル3D映画(立体眼鏡=飛び出す眼鏡をかけて見る)。韓国の立体映像物製作社マイネットコリアと日本のコンピュータ・グラフィックス専門会社白組による日韓合作で、製作費は70億ウォン。そのうち、H.O.Tのギャラは10億ウォンとか。実写と3DアニメーションをCGで合成した特撮が見所。この映画で特殊効果を担当した白組は、同じ2000年に日本で公開されたSF映画『ジュブナイル』のデジタル合成を担当している。
舞台は、銀河百年戦争が終焉し「平和の時代」が始まった2200年。平和を祈願するサッカー大会「ギャラクシー・カップ」が開催され、地球を代表するH.O.Tチームと、軍事帝国ゼウス星の代表ゼウス・チームの決勝戦が行われる。競技場の片隅ではカンタの恋人で地球連邦大統領の娘ダナ(桐嶋ありさ)がゲームの行方を見つめていたが、その隣には、戦争を望むクラビュロアの姿が。クラビュロアに捕まってしまうダナ。休憩時間にその事実を知ったカンタは彼女を助けに行くのだが・・・
メガホンを取ったのは、マイネットコリアの代表であるローレンス李(イ・ウォンソク)。在日韓国人の彼は、日本映画学校の1期を卒業し、黒澤明、今村昌平、大林宣彦らの助監督をした経験を持っている。韓国では大田エキスポの水上映像ショーや自然生物館のプロデューサーを担当しており、映画監督はこれが初めてとなる。
H.O.Tのメンバーは芸名そのままの役名で登場。映画のテーマ曲は、ムン・ヒジュンとカンタが自作した新曲。ムン・ヒジュンが作詞・作曲・編曲した『O.P.T』はメイン・タイトル・ソングで、カンタが作詞・作曲・編曲した『The Best』は映画のエンディングにかかる曲。2000年4月に東京のスタジオで撮影。30分弱の上映時間にもかかわらず、アイドル・スターH.O.Tの集客力をあてにしてか韓国での鑑賞料金は通常の映画と同じ6,000ウォンだった。
2000年8月5日(土)に、東京の阿佐ヶ谷にあるラピュタ阿佐ヶ谷で開催された「白組の仕事・メイキング・オブ・オムニバス特集」の中の一作品として特別上映され、会場にはH.O.Tファンの日本人女性が集結。黄色い喚声と笑い声をあげての上映会となった。なお、この時は立体眼鏡なしでの上映だったため3D効果は全く体感できず、また日本語字幕もついていなかった。
初版:2000/8/6
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