2006年韓国映画興行成績

概要

　2006年1月1日から12月31日までの間にソウルで封切り、または前年より上映が継続された韓国映画の興行成績です。順位はソウルにおける観客動員数を基準としています。全国の観客動員数を基準とした場合、順位が変動します。データの出所は、『2007年度版 韓国映画年鑑』（映画振興委員会編，コミュニケーション・ブックス，2007年）です。

　2005年に公開され、年を越して2006年にも上映が継続された作品については、2005年中の動員数も含んだ最終動員数を記しています。

　2006年1月1日から12月31日までのソウルにおける総観客動員数は50,550,391名。封切られた韓国映画は合計108作品。韓国映画の市場占有率（注）はソウル基準で60.38％でした。

（注）〔韓国映画の市場占有率〕＝〔韓国映画の観客動員数〕÷〔全体の観客動員数〕。ちなみに、外国映画の市場占有率は、ハリウッド・メジャーが直接配給している作品：28.73％、それ以外のアメリカ映画：6.21％、中国映画：1.26％、ヨーロッパ映画：0.78％、日本映画：2.38％、その他：0.27％（いずれもソウル基準）。

● 概況

　2006年のソウルでの観客動員数は、韓国映画が3,052万人で前年比18.2％増、外国映画が2,003万人で前年比5.3％減。総観客動員数は5,055万人で前年比7.6％増。一方、全国の観客動員数では、韓国映画が9,791万人で前年比14.6％増、外国映画が5,550万人で前年比7.6％減。総観客動員数は1億5,341万人で前年比5.4％増でした。ソウル地域、全国のいずれにおいても総観客動員数が増加していますが、その要因は韓国映画の観客数が大きく伸びたことにあります（外国映画の観客数はソウル・全国いずれにおいても減少）。なお、観客動員数で見た韓国映画の市場占有率はソウル基準で60.38％、全国基準では63.82％でした。また、韓国映画の公開本数は久しぶりに100本台に乗りました。

　日本の映画市場と比較してみますと、日本の2006年における映画館入場者数は1億6,428万人（前年比2.4％増）。興行収入で見た日本映画の市場占有率は53.2％（前年は41.3％）。昨年は日本映画の興収シェアが21年ぶりに洋画を上回ったことが大きな話題となりましたが、韓国映画の自国でのシェアはそれ以上の数字となっています。また、日本の映画人口は1990年代後半以降微増（1996年からの10年で37.4％増）に止まっているのに対し、韓国での映画人口はここ10年で3.6倍と爆発的な急成長を遂げた結果、観客数ベースでは韓国と日本の市場規模はほとんど同じ水準となっています。日本ではパイが大きくならない中で、日本映画と外国映画が市場の奪い合いをしているのに対して、韓国では韓国映画の躍進によってパイ自体が年々大きくなっているのが大きく異なる点です。ただし、日本ではDVDやテレビ放送など二次利用の市場規模が大きいのに対して、韓国ではそれらの市場がうまく機能しておらず（例えば、インターネットの不法ダウンロードによってビデオ・DVDの市場規模は年々減少しています）、二次利用も含めた市場規模はまだまだ日本のほうが大きいと言えます。

全国観客動員数と一人当たり映画鑑賞数
1962年から2006年までの経年グラフ

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韓国映画・外国映画の製作・輸入＆封切数と市場占有率
1983年から2006年までの経年グラフ

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初版：2006/2/16
最新版：2008/1/1
資料提供：映画振興委員会

【参考資料】

　2006年1月1日から12月31日までにソウルで封切られた外国映画は237作品。外国映画の興行成績トップは『M:i:III』（ソウル 1,584,202人／全国 5,740,789人）、第２位は『パイレーツ・オブ・カリビアン　デッドマンズ・チェスト』（ソウル 1,525,853人／全国 4,628,903人）、第３位は『ダ・ヴィンチ・コード』（ソウル 1,144,795人／全国 3,339,082人）、第４位は『ポセイドン』（ソウル 787,738人／全国 2,214,600人）、第５位は『X-MEN ：ファイナルディシジョン』（ソウル 699,530人／全国 2,096,180人）。

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