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韓流シネマ・フェスティバル2006プレミア
クロージング作品『風のファイター』舞台挨拶

Reported by Kaoru
2006/4/16



 2006年4月7日、「韓流シネマ・フェスティバル2006プレミア」のクロージング作品『風のファイター』の主演俳優ヤン・ドングンが来日。CINEMART六本木にて共演者の平山あやと共に舞台挨拶を行った。

   会場:CINEMART六本木スクリーン1
   司会:田代親世
   通訳:大塚毅彦

 シャイなことで有名なヤン・ドングンは日本語で「どうもー!」と挨拶しながら登場。照れくさそうに「みなさん・・・ パンガウォヨ(お会いできてうれしいです)」と言った後、唐突に「祝福します!」と日本語で挨拶すると客席から笑いが起きた。2004年秋に来日した時は、頭を抱えて照れている姿が可愛いといった感じだったが、その頃よりも少し大人の雰囲気になっていた。

 『風のファイター』は朝鮮半島から日本に密入国したチェ・ペダル(極真空手の創始者、大山倍達)が、差別と暴力によって受けた悔蔑と怒りの中で自分の無力さを知り、壮絶で孤独な修練に耐え、真のファイターに成長するまでを描いている。チェ・ペダルを演じたヤン・ドングンは実在の人物を演じるからといって、難しく考えてストレスにならないようにしていたそうだ。

「大山さんは強く、大変に偉大な方ですが、私はその部分ではなくて、強く偉大になる前の愛や苦難を演じています。ですから皆さんが知っている大山さんの部分は、この映画ではさほど重要ではないと思います。」

 日本での撮影、日本語のセリフ、アクションシーンでのケガも多く、ストレスにならないはずはないが、ポジティブな性格なのか、この映画の撮影中、ある芸能番組のインタビューで「つらいと思ったら、つらいだけでしょう? 楽しまなきゃダメでしょう!」と笑って答えていた姿がとても印象的だった。

 チェ・ペダルを精神的に支える陽子役の平山あやは「スタッフも共演者の皆さんも韓国の方ばかりで、なかなか言葉が通じなくてコミュニケーションをとるのが一番難しかった」そうだが、出来上がった作品を観て「こんなに切ない二人をうらやましい反面、悲しいと思いました。すごくきれいな恋愛部分が描かれています」とアクションだけではなくペダルの愛についても観てほしいと話した。

 ドラマの撮影のため、舞台挨拶に参加できなかった共演者の加藤雅也からのビデオメッセージがスクリーンに映されると、ヤン・ドングンは「チャール チネショソヨ?(お元気ですか)」というメッセージに「イェ!(はい)」とVサインをして答えるなど、飾らない姿でファンと接し、最後に日本語で「みなさん、祝福します!」と言って劇場を後にした。


ヤン・ドングン 記者会見

 舞台挨拶の後、場所を移してヤン・ドングンの単独会見が行われた。

Q: アクションシーンではスタントなしで撮影されたそうですが、以前から格闘技などアクションの勉強をしていたのですか?
A: スタントなしだとスケジュール的にもきついので、全部が私ではありません。ご質問ですが、幼い頃からアクション俳優に憧れていましたし、体を動かすことが大好きですので、この映画の前からいろいろやっていました。

Q: 日本語の勉強はどのようになさったのですか?
A: 撮影に入る前に日本語をきっちり勉強する時間がなかったので、撮影に入ってから現場で時間があるときに少しずつ勉強して撮影に臨む、そういう方法でやりました。

Q: 平山さんとはどのような会話をしましたか?
A: 私は日本語が挨拶程度で、英語も十分に話ができるほどでもないし、それに二人で話をする時間もあまりありませんでした。覚えているのは、それでもお互いに相手を呼ぶ時があるので、韓国では親しい男性をオッパと呼ぶんだよと平山さんに話したことはあります。

Q: 入隊して2年間留守にされるそうですが、日本のファンにメッセージをお願いします。
A: これから2年会えないのか20年会えないのか、それは分かりません。明日何があるかも分からないわけですから。だから特別なことではないのですが、もし長い期間あるいはずっと会えない人がいるとしたら、健康でいてくださいと伝えたいです。健康が一番ですよね? 2年か20年会えないのか分かりませんが、健康でいてください。


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