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李長鎬(イ・チャンホ)監督新作情報

Text by 月原万貴子(月子)
2001/11/20受領



 ベテラン、李長鎬(イ・チャンホ)監督が、来年1月、雪の札幌を舞台に日韓共同制作による短編映画『女友達』(仮題)を撮る。

 李長鎬といえば、1980年代に『暗闇の子供たち』(1981)、『馬鹿宣言』(1983)など、数々の問題作を発表し、日本の映画ファンに韓国映画を強く印象付けた立役者だ。かく言う私も『風吹く良き日』(1980)をきっかけに韓国映画&安聖基(アン・ソンギ)にハマった口である。

 そんな監督にとって本作は『天才宣言』(1995,日本未公開)以来の新作となる。2002年ワールドカップをテーマに準備を進めていたサッカー映画が頓挫しただけに、ファンにとってはうれしいニュースとなった。

 『女友達』(仮題)は札幌映画製作実行委員会がプロデュース、制作協力の札幌エレクトロニクスセンターのハイビジョンカメラで撮影、脚本を夕張市出身、札幌で演劇活動中の荒木田真穂が担当する。

 内容は、韓国の少女がメル友の日本人青年を訪ねて札幌へとやってくるが、彼には日本人のGFがおり、日韓少女が恋のサヤ当てをしながら、お互いを理解していくという展開。

 15分程度に仕上げる予定で、これまで数々の長編映画を撮ってきた李監督にとっては初の短編。一昨年のオペラ『黄真伊』の演出に次ぐ新たなる挑戦となる。サハリン残留韓国・朝鮮人を描いた『ミョンジャ・明子・ソーニャ』(1992)では夕張市ロケを敢行、ゆうばりファンタスティック映画祭にも毎年参加しており、同映画祭と韓国・富川ファンタスティック映画祭の仲人役として活躍するなど、北海道とは縁の深い監督だけに、今後の日韓映画界交流の一歩としての期待も集まる。

 李監督はスタッフとともに年末に来札、1月2日からロケ撮影に入る。3月に完成予定で、韓国・全州国際映画祭への出品を経て、日韓で一般公開する予定。


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