ゴースト・ママ
題名 英題 ハングル |
ゴースト・ママ Ghost Mamma 고스트 맘마 |
製作年 |
1996 |
時間 |
105 |
製作 |
黄奇性事団 ハンコム |
監督 |
ハン・ジスン |
出演 |
キム・スンウ チェ・ジンシル パク・サンア クォン・ヘヒョ チョン・スギョン イ・テックン パク・チソン チョン・ヘソン チョ・サンゴン リュ・テホ イ・ボムス キム・ボソン |
日本版 Video DVD |
字幕版Video 吹替版Video DVD |
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古典的な作りの催涙性メロドラマ。1996年末から1997年初にかけて韓国でヒットした。
愛する妻インジュ(チェ・ジンシル)と息子のタビンに囲まれ幸せ一杯の生活を送っていたチソク(キム・スンウ)。ところが、ある日突然の事故でインジュが死亡してしまう。失意の日々を送り、自殺まで考えるチソクを見かねたインジュは幽霊となって戻ってくる。再び生きる希望を見つけ元気になるチソクだが、彼に好意を持つ女性ウンスク(パク・サンア)が現われ、幽霊のインジュは身を引くべきか否か悩む。子供のタビンを育てなければならないのだが、自分はもう直接子供に触れることすらできないのだ・・・
1997年後半から1998年前半にかけて、『接続』,『手紙』,『八月のクリスマス』という高品質のメロドラマが連続大ヒットしたが、『ゴースト・ママ』はこれらの作品の先鋒を勤めるような形となった。
挿入歌・エンディングテーマ曲のうち『ハムッケ イッスミョン チョウル サラム』『ヨテッコッ オディ イッソンナ』のチェ・ジェフンは結構有名な歌手。
脚本はヨ・ヘヨンと監督のハン・ジスン。
第33回(1997)百想芸術大賞人気賞(チェ・ジンシル)受賞作品。映画振興公社選定「1996年良い映画」。
初版:1998/4/18
最新版:2001/2/3
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投稿者:SUMさん 投稿日:1998年4月17日(金)10時44分00秒
大ヒットしたり話題になったりした映画に似たモチーフの映画が公開されたとき、その映画はその意図に関わらず二番煎じの批判と戦わなければならない。
この映画も、日本の『居酒屋ゆうれい』やアメリカの『ゴースト ニューヨークの幻』と似ている点を指摘するのは簡単で、もしこの映画がつまらなければこの映画の評をすこぶる簡単に書き終えることが出来る。その持ち出された映画と差別化を図るに値するだけの個性があって、それが面白ければ何も問題がないわけだ。そこへ、ちゃんと泣かせてしまうのだからスタッフはたいしたものだ。
主演二人の心境の変化も十分に丁寧に描かれていて、脇を固める二人のキャラクターも良い。キャスティングは満点ではないか。そして、シーンの一つ一つが観客に集中できるように丁寧に配慮されている。死んで幽霊となった妻と妻を亡くした夫、その仲のいい同僚、そして主人公に思いを寄せる職場の女性。主人公に思いを寄せる女性が、その亡くなった女性の写真を手にして取った行動はちょっと日本人の感覚からは驚くような気もするが、これが映画の流れの中で不自然にまでは感じないところもこの映画の出来を示しているだろう。もちろん、演じるパク・サンアがいい味を出していることもあるが。
【評価:★★★★】
【ソチョンの鑑賞ノート】
キム・スンウの会社の同僚を演じるクォン・ヘヒョがいい味を出している。この映画のコミカルな笑いのほとんどは彼の演技によるものといっても過言ではない。
最初は野暮ったい姿をしていたパク・サンアがチェ・ジンシルの導きによって大変身するのも良い。この映画のチェ・ジンシルは幽霊役で、生きている人間たちのサポートにまわっているので、見方を変えるとこの映画はパク・サンアの成長物語とも言える。ある意味、この映画の真の主役はパク・サンアかも。
劇中、精神医が幽霊チェ・ジンシルの存在を夫キム・スンウの幻覚だと指摘する場面があって、なるほどそう捉えても破綻のないストーリーになっているのがウマイ。
1999年11月6日執筆
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