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『ユア・マイ・サンシャイン』
チョン・ドヨン記者会見

Reported by Kaoru
2006/9/16



 映画、ドラマ共に出演作が次々にヒットし、興行女王と呼ばれる実力派女優チョン・ドヨンが『ユア・マイ・サンシャイン』のプロモーションで来日した。顔が小さく華奢なせいか小柄なイメージだが、身長165cmでとてもスラリとしていた。会見で着ていたシルバーのタンクトップは、背中が大きく開いた水着を連想させる面白いデザインで、大胆でシンプルなファッションが彼女のチャーミングな魅力を一層引き立てていた。

   日時:2006年8月3日(木)
   会場:セルリアンタワーホテル ボールルーム
   通訳:姜弘美




記者会見での質疑応答

注)ウナ…チョン・ドヨンが演じた、暗い過去から逃げまわった末にHIVに冒された女性
ソクチュン…ウナを一途に愛し、守り抜こうとした純粋な男性

Q: この作品が韓国で多くの方々に受け入れられた理由は?
A: ウナとソクチュンの愛情が沢山の困難を克服して運命の愛にまで到達したからだと思います。多くの人達がそうだと思いますが、私もやはり運命の愛を待ち焦がれていたし、そういう愛があると信じていました。けれどもただ人を愛したからといって運命の愛になるわけではなく、その愛に対して責任を持てるようになったときに運命の愛になるのだと思います。ウナは多くの観客から愛されました。それはただ外見を可愛くしたからではないと思います。ソクチュンから愛されたから、ウナは光り輝き可愛く見えたのだと思います。

Q: ウナはなぜあんなに愛されたと思いますか? チョン・ドヨンさんが考える愛される女性の条件とは?
A: ウナがあれほどソクチュンから愛情を注がれたのは、やはりウナが可愛かったからだと思います。線路のあぜ道でソクチュンはたくさんの人とすれ違ったのに、ウナとすれ違った瞬間、振り向きます。短い時間でも目が行くのは、彼女が何か魅力的なものを持っていたからだと思います。ただ一目ぼれで終わったのではなく、彼が心を奪われた女性を最後まで守ろうとしたのは、それが運命だと信じきったからなのだと思います。映画の中で私の好きなセリフがあります。ソクチュンが母親に言う「どうせ生きて死ぬのだから、どうせ死ぬのなら自分はウナと生きて死にたい」というセリフを聞いてとても感動しましたし、本当にウナは幸せだと思いました。ソクチュンは自分の愛を運命だと信じたから、その愛を最後まで守ることができたのだと思います。愛される条件ですが、もし知っているのなら私は何回も何回も恋愛できたでしょうし、結婚できていたと思います。

Q: 作品や役にいつもどのようにアプローチしますか? また、この作品ではどのようにアプローチしましたか?
A: 作品を決める時に最も重要なのはシナリオです。シナリオがしっかりしていないと演技も演出もできないのではないかと思っています。『ユア・マイ・サンシャイン』の場合はあまりにもストーリーが強烈だったので私は容易に引き受けることができませんでした。ですが監督から3枚の写真を見せられたときに、この映画に出たいと思いました。1枚は物語のモデルになった女性の写真で、あとの2枚は男性の写真でしたが、その男性の写真を見て(注:健康そうな男性の写真と、妻に去られ一気に老け込んだ同一人物の写真)、こんなにも人は変貌するのかと改めてこれが本当の話だったのだと思い、出演を決めました。ウナという役は撮影まで本当に迷いましたが、撮影が始まってからはそんなに難しくはありませんでした。監督がシナリオ書く段階からウナはチョン・ドヨンをイメージしていて、監督から「チョン・ドヨンらしい演技、チョン・ドヨンらしいウナを見せてほしい」と言われました。ですからウナになるために何かをつくりあげる必要はありませんでした。

Q: 初来日ですが取材の感想は?
A: 来る前は日本の方たちが私に関心を持ってもらえるのかと不安でした。もちろん外国からゲストが来ているわけですし、日本で人気のある男優さんたちと共演経験があるわけですから、ある程度の関心は持ってくださるだろうと思っていましたが、こんなに多くの関心を持ってくださるとは思っていませんでしたので、とても感動しています。少し街を歩いてとても驚きました。それは人の数がものすごく多く、街に活気があって、今まで外国に行った中で一番異国だと感じました。非常に興味深い街だと思いました。

Q: 韓国だけではなくハリウッドでも女優が良い作品に出演し続けるのは難しいと思いますが、今後どのような作品に出演していきたいと考えていますか?
A: 韓国では女優が映画で生きていくのが難しい時期がありました。女性が主人公になるよりも男性を中心に展開していくストーリーの方が面白いのではないかと思ったし、観客たちもそうだったと思います。多くの人が、私のところにたくさんのシナリオが山ほど送られてきて、その中から選んでいるのではないかと思っているようなのですが、いつもそうだったわけではなくて、シナリオが二つぐらいしかなくてすごく落ち込んだ時もありましたし、このような状態が続くのであれば結婚して子供を生むのが幸せなのではないかと思った時もありました。でもそのような考えも仕事をしていく上で少しずつ変わりつつあります。男性中心が主流ですが、テーマが出尽くして、ストーリー主流の映画に対する趣向も出てきました。いろいろな流れがあると思います。ですから私としては、その時に自分が必要とされる映画に出たいと思っています。女優は私にとって今だけの仕事だとは思っていません。自分の生涯をかけた仕事だと思っていますので、焦ることはないと、もっと長いスパンでとらえて一生懸命一つ一つきちんとやっていくことが、多くの方たちに関心を持ってもらえることだと思っています。今後どのような女優になりたいかということですが、あえて言うのであれば、観客たちから信頼される女優になりたいと思っています。今までそうしてきたように一生懸命仕事に臨んでよい仕事を選んでいけば、たくさんの人から関心を持ってもらえると思いますし、これからも今までと同じようなチョン・ドヨンでいると思います。



 インタビューの後、お笑い芸人、森三中の村上知子と黒沢かずこが花束を持って壇上に上がった。二人の自虐的なトークに素直に笑うチョン・ドヨンを見ていて10年後も20年後も彼女のイメージは変わらないだろうと思った。30代とは思えないほどの愛らしさとベテラン女優らしい落ち着きが同居するチョン・ドヨンは、とてもかわいい大人の女性だった。きっと、かわいいおばあちゃんになるだろう。


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