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チャ・インピョ 来日記者会見
&ファンミーティング リポート

Reported by Kaoru
Photo by Moe
2006/7/16




 カン・ウソク監督の映画『韓半島 −HANBANDO ハンバンド−』に出演している、チャ・インピョがファンミーティングを行うため来日。このファンミーティングには台湾や中国からもファンが参加していた。

   日時:2006年7月2日(日)
   会場:赤坂プリンスホテル クリスタルパレス
   主催:衛星劇場
   司会進行:田代親世



記者会見

 プライベートでは何度も日本に来ていて、子供と一緒にディズニーランドに行ったり、日本に住んでいる親戚と美味しいものを食べに行ったりしているが、公式には初来日。「他の俳優たちが日本に招待されているのを横目に、自分はいつ呼ばれるのだろうと待っていました」 日本のファンミーティングは有料と聞いて、ファンのために歌を用意してきた。「私は歌手ではなくアマチュアですから耳で聴くのではなく、心で聴いていただけたらと思います」

 韓流スターの先駆者として台湾や中国で活躍してきた彼は自分の役割について聞かれると「文化というのは双方向交流が非常に大切だと思います。もちろん韓国の俳優が中国語圏や日本で多くの愛情を受けたり、関心を持ってもらうのは喜ばしいことだと思います。でも逆に韓国では中国語圏や日本の俳優たちはあまり知られていません。またその国のドラマも韓国ではあまり見ることができません。今の状況は双方向交流ではなく、非常にアンバランスな交流が行われていると思います。流れをスムーズにして一つのところに留まらないように、活発な交流をする必要があると思うのですが、そのためには韓国内においても中国や日本のドラマを視聴できる環境が必要なのではないかと考えています」と心強い答えが返ってきた。

 映画『韓半島 −HANBANDO ハンバンド−』については「大きな議論をかもすだろうと思いながらも、韓国の国民として出演することを決めました。死ぬ前に国を統一させて、息子に渡したいというのが私の願いです。映画の完成度とか興行成績から離れて、この映画を通して韓国民にもう一度統一について話す機会を担うことになった、そのことがとても重要なことだと思います」と話し、この映画に出演したために日本への進出は無くなっただろうと思っていたら、『韓半島 −HANBANDO ハンバンド−』の公開直前に日本でファンミーティングを行うことになって「運命とは非常に皮肉なものです」と機転の利いた答えで笑わせた。

 会見の間、終始立ったままで気取りのないチャ・インピョは、写真撮影の時もペ・ヨンジュンの真似やVサインなど様々なポーズで楽しませてくれた。


ファンミーティング

 待ちわびるファンの前に姿を現したチャ・インピョは、ゆっくりとステージの一番前まで歩き、深々と頭を下げた。「長い間お待たせして申し訳ありません。挨拶の言葉を用意してきたのに皆様のお顔を見たら、胸がいっぱいになってしまい何を話すか分からなくなってしまいました」

 ドラマのエピソード・トークから始まった。軍に入隊している間、養ってくれた奥さんに「除隊したら一生懸命働いてお金を稼いでくるから心配するな」と堂々と約束していたのに、除隊後出演したドラマでアン・ジェウクに注目が集まり、広告の仕事を全部彼に持っていかれた話や、チャン・ドンゴンが演じる役をどうしても自分が演じたいと言って変えてもらったなど、率直なトークを披露。「私はやりたかった役を演じ、チャン・ドンゴンさんは映画に出てアジアのスターになったので、お互いに良かった」とユーモアも忘れない。

 ファンのために用意してきたプレゼントは「高くはないけど私が愛用した物」というように、映画のDVDや入隊前に出演したミュージックビデオなど、今では手に入らない貴重な物から、本人が書き込みをしたドラマの台本や、英語を勉強するために読んだ英文小説、ダイエットするために8ヶ月間使用した縄跳びの縄など、温もりを感じさせる品々だ。

 写真撮影タイムではステージから降りてファンの近くに行き、スタッフに戻されると今度は反対側から降りるという一幕も。ステージの上だと遠すぎて写真がきれいに撮れないことを知っているのか、ファンに対する繊細な心配りが感じられた。

 第二部は友人たちとの演奏から始まった。ギターを弾きながらサザンオールスターズの『TSUNAMI』を1番は日本語で2番は韓国語で歌い、2曲目はノリの良い曲で上手な口笛も披露。惜しみない拍手が送られた。「練習よりも上手くできませんでした。今度来る時には、歌ではなく踊りを披露したいと思います」と言うと一段と大きな拍手が。

 再びトークが始まり、夫婦で参加しているコンパッション(国際子供救済機構)や家族のことなど、ユーモアを交えて飾らないトークを披露。夫婦円満の秘訣は?と聞かれると「1番は私が妻(女優のシン・エラ)の言うことを良く聞くこと、2番目は同じ神を信じていること」なのだとか。8歳の息子がいるが昨年女の子を養子にして、血縁を重視する韓国では大きく取り上げられた。「愛が溢れているので、この気持ちを誰かにあげようと養子を貰うことにしました」

 映画『韓半島 −HANBANDO ハンバンド−』のキャストの中では一番年下だったために、先輩俳優たちにコーヒーを入れたりイスを運んだりと、使い走りをしていたそうだ。「この映画は韓国の歴史的な問題である南北の統一を扱っています。日本と韓国の間を揺さぶるかもしれませんが、どうしたら両国が素晴らしい関係を築くことができるか討論が描かれています。韓国人であるならば観るべき映画です」 「日本人はどうしましょう?」と聞かれると、しばし無言に… 「ある人は共感してくれるかもしれませんし、ある人は気分を害するかもしれません」

 参加したファンおよそ1,100人との1時間半にわたって行われた握手会は、とても温かいものだった。休むことなく丁寧に笑顔で接するチャ・インピョの姿を見ていて、会いに来てくれた人々への感謝の気持ちが伝わってきた。最後の握手が終わると会場から大きな拍手が沸いた。「皆さんの暖かい声援に応えようと顔では笑っていましたが、心では泣いていました」

 静かに音楽が流れ、最後のメッセージを日本語で読むと、残った力を振り絞るように大声で歌うチャ・インピョと手拍子で応えるファンは一つになって大いに盛り上がり、3時間半に及ぶファンミーティングは終了した。

 韓流スターと呼ばれる人達が次々に来日し、イベントを行っているけれど、今まで私が見てきた中で一番素晴らしい、心のこもった温かいファンミーティングだった。


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