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301・302


画像提供:カルチュア・パブリッシャーズ(以下、同じ)


題名
ハングル
301・302
삼공일 삼공이 (301.302)
製作年 1995
時間 100
製作 朴哲洙フィルム
監督 パク・チョルス
出演 ファン・シネ
パン・ウンジン
カン・ジュンシク
キム・チュリョン
パク・チョロ
チェ・ジェヨン
チャン・ヨンジュ
パク・ヨンノク
日本版
Video
DVD
字幕版Video
吹替版Video
DVD

 とあるマンションの301号室に住むソンヒ(パン・ウンジン)。彼女は大の料理好きだが、夫に豪華すぎる料理をあきられたのがきっかけで過食症になり離婚した過去を持つ。その向かいの部屋302号室に住むユニ(ファン・シネ)。彼女は少女時代に義父にレイプされたことが原因で拒食症になっていた。全く正反対の二人だが、ひょんなことで付き合いが始まり、ソンヒは自分の手料理でユニの拒食症を直そうとする。しかし、いかなる手の込んだ料理をも受け付けないユニ。この世に彼女が食べられるものはないことを悟った二人は悲劇的な結論を出す。

 原色を効果的に使ったヴィヴィッドな映像。赤を基調とするソンヒのキッチンをはじめとし、見る者を引き付けざるを得ないモダンな美術を担当したのは、アートディレクターのチェ・ジョンファ。そしてあっと驚く大胆なストーリー展開。脚本を書いたのは若き女性脚本家イ・ソグン。これら有能なスタッフをまとめあげ、映像化した監督パク・チョルスの手腕。新鮮な感覚にみちみちている中で、扱っているテーマは、過食症と拒食症という大都会に住む女性の悩み。韓国に限らず世界中の大都市で起こりうる現代社会の歪みを描き出した秀作。

 1995年度映画振興公社選定「良い映画(上半期)」、第16回(1995)青龍賞女優主演賞(パン・ウンジン)・脚本賞(イ・ソグン)、第16回(1996)映画評論家協会賞女子演技賞(パン・ウンジン)、第19回(1996)黄金撮影賞新人撮影賞(イ・ウンギル)、第6回(1995)春史映画芸術賞女優演技賞(パン・ウンジン)・特殊扮装賞(キム・ソンムン)受賞作品。第46回(1996)ベルリン国際映画祭パノラマ部門、第8回(1997)ゆうばり国際冒険・ファンタスティック映画祭招待作品部門など10余りの国際映画祭に招待され、全世界配給された最初の韓国映画となった。

初版:1998/4/28



投稿者:SUMさん 投稿日:1998年4月9日(木)9時58分00秒

 写真を見るのは好きで、撮るのも好きなんだが、撮るのはちっとも上手くならない。たまに撮って努力するとなおのこと上手い写真が判って、ますますそれに近づけない自分がくやしくなる。おかげでいい写真を撮ってみたいと常日頃思うのだけれども、良い写真でも撮りたくないものもあるのである。

 この世の中では食いちぎられた魚の死骸が美しいことだってある。人の排泄だって時には美の対象にされてしまう。

 もっと進んだ例で言うならば道路でときどき起きるアクシデント、メスをもって手術に立ち会ったこともなければ、戦場で銃を握った経験があるわけでもない、それは目を背けたくなるのは当たり前。

 綺麗じゃないものの美しさ。鑑賞する立場に限っていうならば私はグロテスクな美をすこぶる肯定する立場の人間である。だが、自分じゃ撮りたくない、絶対に。

 私はそれを撮れる人はほとんど盲目的に尊敬してしまう。そう、人が何を見たくないのかを良く知っている監督じゃないだろうか、彼は。その見たくないものがまさに現代の日常なんだということがこの上ない皮肉なんだが、彼はそれをスタイリッシュに伝えてくれる。視覚を刺激する色彩と構図のテクニックが徹底的に用いられている。

 映画では、先を読ませないことと事の顛末を納得させられることは、なかなか両立できないもので、どちらかだけ満たせなかったものがさんさんたる結果になることは例を挙げるまでもない。その意味においてもこの映画の出来映えは一流であり、私はこの映画を傑作と呼ぶのにやぶさかでない。


【評価:★★★★】



投稿者:小池泉 さん 投稿日:1998年6月25日(木)00時30分29秒

彼女たちの苦悩は全ての女性の苦悩だと思う。
とても痛い映画でした。

パク・チョルス監督、侮れませんねー
最新作情報など是非教えてください。

【評価:★★★★★】



投稿者:とりさん 投稿日:1999年7月1日(木)12時59分44秒

 食べることは生きること。生きることは愛すること。と、パンフレットの評論に書いてあって、この映画はだいぶエグイ場面があったけど、結局この評論のテーマに基づくもので、見終わったあとはすこし哀しさを感じてしまった。でも、韓国のイメージがかなりかわった映画だった。

 テーマも出てくる部屋のインテリアも現代的で、おしゃれ映画のようだけどテーマがえぐいのがおもしろかった。こういう韓国の映画をもっと知りたいです。でもなかなか見る機会がないです。


【評価:★★★★】



投稿者:T.Uさん 投稿日:1999年9月27日(月)01時26分57秒

 映画『カルネ』(確かそういうタイトルだった)と、『コックと泥棒、その妻と愛人』を、足して二で割ったような映画・・・って言っても貶してるわけじゃありません。画面の一つ一つがきちんと計算されていて、色使いがとても美しい。ディティールへの細やかなこだわりが光るなかなかの一品です。拒食症役の彼女の、幸薄そうなたたずまいが忘れられません・・・。

【評価:★★★★】

【注】 『カルネ』は1991年のフランス映画。馬肉を売る男と言葉を失った彼の娘の葛藤を描いており、血の色を生々しく捉えた映像が鮮烈な印象を残す逸品。




『301・302』感想集
第6回シネマコリア上映会のアンケートより
  • 映画の前半は302の女のほうが病んでいて、ストーリーのメインになっていくのかと思ったのですが、逆でした。辛い過去を持ち、そこから逃れられずに静かに生きている姿は非常に「普通」なものだと思います。むしろ自分で作った囲いの中から抜け出すことを思いつかない301の姿と、そこに生まれる異常なパワーというか、生命力の強さは女性特有のような気がしました。女優二人が良かった。出てくる男性(3人だけだけど)がおじさんくさくて(おじさんだけど)韓国の男性っぽいなーと思ってしまいました(←これも偏りですね)。

    【評価:★★★★】

  • コメディっぽく見たのですが、ホラー的だけど深い映画ですね。最後、この二人はしっかり心がつながっていたのでしょうか。

    【評価:★★★★】

  • タイトルがオシャレ。インテリアもオシャレ。でも内容のほうは・・・ あぁとっても口では言えない。トラウマもここまで行っちゃうと悲惨を通り越して笑えちゃいます。過食症の女の離婚原因が夫に美味しい料理を作って食べさせること。まぁ毎日毎日ごちそうばかりだと嫌になるのも分かる気はするけれど、でもうらやましい。拒食症の女のゲロを吐くシーン。香港映画ではよく見るけど、ファン・シネがやると色っぽくてイイ。でも、実際そういう状況になると苦しくて苦しくて・・・ 程々に食べられるってのが、結局一番幸せってことですよね。

    【評価:★★★★】

  • テーマの発想のすごさにビックリでした。ただの気持ち悪い映画に終わらなかったのは、脚本・監督の力によるものだと思います。ファン・シネは『シンデレラ』の美しい強気な女のイメージと全然違って極力抑えた演技を見せ、新しい面を見せてくれました。しかし、パン・ウンジンの化け方にはやっぱり拍手でしょう。面白かったです。

    【評価:★★★★】

  • 面白く見ましたが不思議な作品ですね。

    【評価:★★★★】

  • ちょっと怖かったけど面白かった。

    【評価:★★★★】

  • 主人公二人の精神的苦しみには共感できたが、二人の合意とはいえ、ラストには抵抗あり。

    【評価:★★★】

  • 少々気持ち悪い映画でしたが、テーマは今にマッチしていると思いました。302の女の人がもっと体が痩せているとリアルだと思う。

    【評価:★★★】

  • 料理が作りたくなりました。

    【評価:★★★】

  • すこし長かったのですが、最後まで集中してみられました。前評判どうり、おもしろかったです。「あっとおどろく結末が・・・!」といわれていたようですが、あまり意外性はありませんでしたね。公開当時では新鮮だったのかな。

    【評価:★★★】

  • パン・ウンジンさんの魅力満載の映画でしたね。一品料理を作れそうなカラフルな映像が楽しかったです。親しき仲にも礼儀あり。あまり仲の良い二人で深刻な問題を話し合い、解決しようなんて思わないほうが良いとも思いました。ファン・シネさんはやせる役作りは考えなかったのでしょうか?

    【評価:★★★】

  • コリア映画初めて見ました。想像した感じでしたが、他のもたくさん見ていきたいと思いました。

    【評価:★★★】

  • 女性の裸が不必要に多い。

  • 感想なし。

    【評価:★★★★】

  • 感想なし。

    【評価:★★★】

  • 感想なし。

    【評価:★★★】



投稿者:たびこ さん 投稿日:2004/2/22 18:23:55

 全てを飲み込もうとする女と一切飲み込めない女。正反対に見える二人なのに、同じ空洞を抱えていた・・・

 誰でも自分の心の中にある空洞の大きさに愕然とする時がある。そういう意味で今の私には痛すぎる映画だったかもしれない。二人の選択はあまりにも悲しいけれど、他に何か選択肢があったとも思えない。その後301の彼女が髪型を変えていたのはどういう意味なのか、気になります。

 映像は二人の服装や部屋のインテリアの対比も面白いですが、日常では見過ごしている食材や料理など色鮮やかなものがもつ毒気にハッとさせられました。

【評価:★★★★】


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