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韓国で映画鑑賞

この記事は2000年頃に執筆したものです。
情報が古くなっている点、ご了承の上、お読み下さい。


 韓国は今や海外旅行の定番。皆さん、観光・食事・エステと楽しまれていることと思います。でも、何か忘れていませんか? そうです。韓国に行ったら映画を見ましょう。韓国では、コメディ・恋愛物・アクション・文芸・歴史物・前衛映画など様々な作品が上映されています。旅の息抜きに、現地の人との会話の話題作りに、そして韓国の文化を知る格好の教材に…… 映画は色々な楽しみ方が出来るものです。あなたの旅の良き思い出に是非、韓国で映画をご覧になってみて下さい。言葉が分からないなんて全くノープロブレム。良い映画は言葉が分からなくても伝わってくるものがありますから。

1.見たい映画を決める
2.上映館と時間を調べる
3.現地で映画情報を得る
4.チケットを買う
5.チラシと映画グッズ
6.映画を見る

1.見たい映画を決める

 まず、「韓国での上映情報」の「現在封切り中の韓国映画」で現在封切りされている韓国映画を確認してください。なお、上映情報はすべてロードショー館を基準としています。場末の映画館などに行けば、ロードショー館では上映終了した映画を見られる事があります。


2.上映館と時間を調べる


『接続』の舞台となったピカデリー劇場(地図の(B)
※ 2001年12月現在、シネコン化のため工事中

朝鮮半島初の映画館といわれる団成社(地図の(C)
写真の建物は二代目
※ 2001年12月現在、シネコン化のため工事中

『接続』のラストシーンで使われた喫茶店CCI
写真中央の女性の席にハン・ソッキュは座っていた
※ ピカデリー劇場の工事のため、現在は営業休止中

ピカデリー劇場前にあるスター達の手形
※ ピカデリー劇場の工事のため、現在は取り外されている


 見たい映画が決まったら、上映館と時間を確認しましょう。

 旅行者にとって一番馴染み深く、かつ映画館の集中しているソウルの中心街、鍾路から忠武路にかけては右の地図を参考にして下さい。たいていの封切り映画は、右の地図にある映画館のどこかで見られます。

 中でも特にお勧めなのが、ソウル劇場(7枚のスクリーンを持つ複合館)、ピカデリー劇場、団成社が密集している地下鉄「鍾路3街」駅付近です。韓国で上映される韓国映画の多くはこの3つの映画館のうちどこかで上映されています(ただし、2001年12月現在、ピカデリー劇場と団成社はシネコン化のため工事中)。団成社は朝鮮半島で最初に出来た歴史ある映画館で、ピカデリー劇場は『接続』の舞台となった映画館です。ピカデリー劇場のすぐ脇には『接続』のラストシーンでハン・ソッキュがコーヒーを飲んでいた喫茶店CCI(Coffee, Cake, Ice cream)があります(ピカデリー劇場の工事のため現在は営業休止中)。また、ピカデリー劇場前の広場には、1950年代〜1970年代に活躍した往年の名俳優達や、アン・ソンギカン・スヨンチェ・ジンシルパク・チュンフンムン・ソングン等の手形が埋め込まれています(ピカデリー劇場の工事のため現在は取り外されている)。

 若手俳優の手形を見たい方は、ちょっと歩いてシネコア劇場に行って下さい。ここのチケット売り場前には、チョン・ドヨンチョン・ウソンイ・ジョンジェイ・ビョンホンチン・ヒギョンシン・ヒョンジュンパク・シニャンイ・ミヨンキム・スンウシン・ウンギョンパン・ウンジンチョン・ソンギョンなど、最近の映画でお馴染みの韓国映画スター達の手形が埋め込まれています。ただし、残念ながらハン・ソッキュシム・ウナソン・ガンホらの手形はありません。

 他に映画館が集中している地域には、江南(かんなむ)や新村(しんちょん)があります。また、大学路(てはんの)にある東崇(とんすん)アートホール内のハイパーテック・ナダや東崇シネマテーク、それに光化門にあるシネキューブ&アートキューブ光化門では、他のロードショー館にはかからない映画を単館上映していることがあるので要チェックです。



シネコア劇場(地図の(G))前の若手俳優ハンドプリント集
「第4回 スターの広場 ハンドプリンティング」
このプレートの周りに若手俳優の手形がある



シネコン CGV江辺11

地下鉄2号線江辺駅から見た "TM Techno Mart"
 韓国映画を効率よく見る上でおすすめなのは、地下鉄2号線「江辺(かんびょん)」駅前にあるCGV江辺11という映画館。名前から分かるように11のスクリーンを持つシネコンです。ここは封切り中のほとんどの韓国映画を上映していますし、映画と映画の間の移動時間を節約できるので便利です。場所は「江辺」駅側にそびえる巨大ビル「TM Techno Mart」の10階。朝9時台開始の映画から深夜24時台開始の映画までやってます。なお「TM Techno Mart」7階と8階には、DVD、Video-CD、サントラCDを発売するショップやアイドルグッズ店がひしめいています。また地下1階の CD SHOP もアイドルの写真を売っています。

 2000年1月29日にソウルに新しいシネコンがオープンしました。MMC(My Megaplex Cinema)という名前で、地下鉄「東大門」駅前の東大門総合市場と東大門運動場に挟まれたエリア、区域で言えば乙支路6街にあるファッションモール・フレヤタウンの10Fに位置しています。合計10枚のスクリーンを持ち、最新の映写・音響システムを誇るMMCの最大の特徴は(ほぼ)24時間営業という事。フレヤタウンにはサウナもありますので、その気になれば、ソウルに行ってMMCで映画ばかり見た後、翌日サウナでリフレッシュしてから帰国するという「一泊二日ソウル映画の旅」も可能です。

 2000年5月13日には、ソウルの江南区三成(サムソン)洞(地下鉄2号線「三成」駅下車)に位置するCOEXモールに16のスクリーンを持つメガボックスが開館。それ以降も続々と全国でシネコンがオープンしています。既存の映画館も順次スクリーンを複数持つ複合館へと改築されており、まさに韓国は今、シネコン時代に突入しつつあるのです。

 次に上映時間ですが、「シネソウル」が大変便利。ここの情報は正確で、ページの更新も早いのでお勧めです。このサイトは、上映中の映画を映画の題名・上映映画館・上映時間などで検索でき、映画の紹介・映画館の地図も充実しています。

 最後に注意事項を一点。韓国の雑誌やホームページの映画上映情報は必ずしも正確ではありません。正確ではないというより、上映作品や上映時間の変更が頻繁に起るので正確でありえないといったほうがいいでしょうか。封切られた映画は、よほどの事がない限り2週間は上映していますが、入りが悪いと突然打ち切られてしまいます。最も信頼できるのは当日の新聞に載っている映画の上映広告ですが、これも全ての映画館について掲載されている訳ではありません。この辺の事情は『ぴあ』や『××ウォーカー』さえ買えば正しい情報が得られる日本とは異なる点、注意が必要です。事前に上映時間を知ってから行動したい場合は、当日映画館に電話をして確認することをお勧めします(ホテルの日本語ができるスタッフに頼めば良いでしょう)。それが無理なら劇場街に行ってから何を見るか決めるくらいの気持ちでいたほうが良いかと思います。なお、最近はシネコンが増えてきた関係で正確な情報をメディアを通じて入手することは更に困難になってきています(日本の『ぴあ』でもシネコンの欄には「上映時間は劇場にお問合せ下さい」と書いてありますよね)。


まめ知識:  韓国では、ヒットしなければ2・3週間程度で上映打ち切りになります。季節や他の映画との絡みもありますが、そこそこヒットで1ヶ月、かなりヒットで2ヶ月、大ヒットで3ヶ月以上のロングランが相場。中には、ビデオの発売日が先に決まってしまい、それにあわせて申し訳程度に上映される映画もあるようです。製作はされたものの配給上の問題で封切りされずにいた作品などがその例。この手のビデオ発売に弾みをつけるための映画館上映だと1週間で打ち切りということもあるようです。また極端に入りの悪い作品の場合、封切りされた土曜日と翌日曜日だけ上映され、月曜日からは別の作品に変えられてしまうといったこともあります。

3.現地で映画情報を得る


街角に貼られているポスター

地下鉄に入る階段に貼ってあるポスター
これらも重要な情報源
 ここまでは、インターネットを利用する方法を解説してきましたが、現地の韓国で映画情報を得る方法も書いておきます。

 一番手っ取り早いのは、新聞(特にスポーツ新聞)の上映映画一覧表や映画の広告を見ることです。ただし、これらには、映画館の場所や上映時間までは載っていません。あと、おすすめなのは週刊映画雑誌の『シネ21』『FILM2.0』、『cinebus』、『MOVIE WEEK』の四誌。全て、書店・コンビニ・地下鉄の売店などで購入できます。これらの週刊映画雑誌の巻末には、各映画館の上映予定表が掲載されており、各映画館ごとの上映作品、映画館の電話番号が記載されています。ただし、これらの情報も鵜呑みにしないほうがいいのは、前に書いた通りです。繰り返しになりますが、映画館に直接電話をして確認することを強く勧めます。

 なお、情報誌で情報が得られるのは大都市のロードショー館だけです。場末の映画館や地方の映画館の場合は、雑誌などのメディアを利用することができません。町角の立看板や駅の近辺に張ってあるポスターに注意するか、実際映画館まで行って確認するしかありません。



4.チケットを買う

 韓国のロードショー館は座席指定の入れ替え制。チケットは原則的に劇場窓口販売(電話での前売りやインターネット前売りもある)で、入場料は7,000ウォンです(2001年12月現在)。空いているときは飛び込みで見られますが、人気プログラムを見るときは、あらかじめ映画館に赴いて前売券を購入しておいたほうがよいでしょう。大ヒット映画を土日に見ようとしても、当日分は全て売り切れということもめずらしくありません(そういう時はダフ屋が出回ります)。前売券は、映画館にもよりますがだいたい当日・翌日・翌々日まで時間と座席指定で購入できます。

 割引制度では、「早朝割り引き」をしている映画館がかなりあります。一日の最初の上映回が割引対象になっていて、500ウォン割り引くのが一般的。また、最近、一部のシネコンでは、曜日別時間帯別料金制度を設け始めています。そういう映画館では平日の朝に見に行くと大変お得です。

 映画の上映時間には遅れないようにしましょう。全席指定の入れ替え制なので、途中から入ることはできません。なお、全席指定というのはロードショー館の話です。場末の映画館や地方の寂れた映画館はそうではありません。念のため。


【チケットの例】


 ソウル劇場の入場券です。 12月28日(火)にソウル劇場6館で上映していた『ハッピーエンド』の3回目(午後3時00分上映開始)を見るために購入したチケットです。左から「日付 12月28日(火) 6館 3回 (段が変わって) 題名 『ハッピーエンド』 料金 6,000ウォン」と書いてあります。中央のミシン目にまたがって上映時間が「午後3時00分」と大書してあります。右半分の半券には「上映館 6館 回数 3回 階(空白) 列 ナ列 座席 64番」と書いてあります。ソウル劇場6館は1フロアしかないので「階」の欄は空欄になっています。入場したら「ナ」列の64番に座ることになります。


5.チラシと映画グッズ

 チケットを購入して上映までに時間がある時には、チラシを物色しましょう。

 韓国には映画のパンフレットがないかわりにチラシが非常に豪華です。日本でも一般的なA4サイズ、B5サイズのもののほかに、A3を二つ折りにしたもの、開くとポスターになるもの、CDの歌詞カードのような可愛いチラシ、蛇腹タイプのもの、色々なタイプがあって見ているだけでも楽しくなってきます。無料ですし、旅のお土産にも最適。ちなみに、同じ映画でも上映している映画館によって掲載スチール写真が微妙に違う事がありますので、チラシ・コレクターの方は目に付いたものはとにかく全部持って帰りましょう。チラシの他にポスト・カードを無料配布していることもありますので、こちらもお忘れなく。軽いし、かさ張らないし、無料だし、映画ファンには喜ばれるし、配れば配るほど韓国映画の宣伝になるし、こんな良いお土産はありません。

 なお、数は少ないものの映画グッズ・ショップもあります。代表的なのは、鍾閣にある永豊文庫の光化門側の入り口から入ったところにあるショップ、それに東崇シネマテークの地下2階にあるアートショップ「シネビデオ」。その他、CGV江辺11がある「TM Techno Mart」の8階にもアイドルグッズ店があります。

 一般的な映画グッズとしては、ポスター、ポスト・カード、レターセットなどがあります(映画スターの生写真はほとんどありません)。これらの商品は、上記のお店のほか、(特にポスト・カードとレターセットは)文房具屋にさりげなく置いてあることがあります。また、月刊映画雑誌『スクリーン』を買うと、おまけで映画のポスターをもらえます。購入時に店員さんが何か聞いてきたらとりあえず「ネー(はい)」と答えておきましょう。映画のポスターがもらえるはずです。

 サントラCDは、普通にCDショップを探してください。蛇足ですが、韓国ではサントラはよほどのことがない限り、増産しません。初版が売り切れたらそれでお終いですので、簡単に購入できるのは韓国での公開から半年間程度です。公開から一年経ったら入手は極めて困難。気に入った映画のサントラを見つけたら「今度来たときに・・・」などと思わずに即購入しましょう。



6.映画を見る

とある映画館の中

壁面にスピーカーがいくつかあることから分かるように
もちろんドルビー・デジタル対応

映画の予告編が始まると館内は半照明になる

完全に暗転し、映画本編が始まる
外国映画にはもちろんハングル字幕
 映画館に到着。チケットを購入して入場。いよいよ映画を見ましょう。座席は全席指定ではありますが、空いているときは別の席に座っても構いません。時々あるのが「暗くなってからの大移動」。全席指定なので、暗くなってもう客は来ないと分かると、よりよい席を求めて皆一斉にぞろぞろ移動し始めます。

 さて、韓国の映画館は日本の映画館とちょっと雰囲気が違います。うるさい。とにかくうるさいです。映画が始まってもしばらくはざわざわしていますし人の移動も結構激しい。やっと落ち着いてきたと思ったら、今度はアベックの男性が女性に向って映画の講釈を始めたりします。女の子同士の客もこれまた賑やか。一人がぼけ役になって残りの誰かが突っ込みを入れながら鑑賞する光景を何度か目にしました。あるアクション映画を見ていたときのこと。

「えっえっ! 今どうなったの?」 「死んだの〜」
「あいご。痛そぉ〜。」 「演技だって」

 泣ける映画や笑える映画の時のリアクションが激しいのは言うまでもありません。その他、ポップコーンやするめ、ポテトフライなどを食べながらの賑やかな鑑賞。映画が終わるとエンディングテーマが流れる中とっとと帰り始め、映像も途中でプチッと切れてしまいます。まぁとにかく賑やかでせっかちで、うるさい。最初はもう少しゆっくり見させてくれよぉ〜と思いますが、慣れてくると日本の映画館のほうがなんだか静かすぎて物足りなくなってくるから不思議です。

 一度行くと病み付きになると思いますよ。


【字幕について】

 韓国映画には基本的に字幕は付きません。ただ、一部の映画館では、大ヒット作に在韓外国人のために英語字幕をつけて上映することがあります。例えば、2000年にはシネコア劇場で英語字幕付きの『JSA』が上映されましたし、2001年にはメガボックスで英語字幕付きの『友へ/チング』が上映されました。また「国際映画祭」と名のつく映画祭であれば、韓国映画にも英語字幕が付きます(諸般の事情で付かないこともあります)

 外国映画には当然ハングル字幕がつきます(吹き替えは一般的ではありません)。韓国では、日本映画も数多く公開されていますので、ハングル字幕付きの日本映画を見るのは、語学の勉強にお勧めです。長い台詞を韓国語で簡潔に表現する方法を学べますから。



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