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『夏物語』 ジャパンプレミア&記者会見リポート



Text by Kaoru
Photo by 美雨香
2007/2/3

 『夏物語』のチョ・グンシク監督と主演のイ・ビョンホン、スエの三人が来日。ジャパンプレミアと翌日に行われた記者会見の模様をお届けする。

ジャパンプレミア

   日時:2007年1月17日(水)18:30〜
   場所:東京厚生年金会館

 夕方から雨が降り出したにもかかわらず、会場は満席だった。ステージの中央にイ・ビョンホンとスエが登場すると歓声と大きな拍手が沸いた。続いて、チョ・グンシク監督がやや緊張した面持ちで登場。主演の二人について「二人とも真心込めて一生懸命に演じてくれたので本当にうれしかった」と話すと会場から再び大きな拍手が送られた。

 イ・ビョンホンはこの映画に出演した理由を「私の心をシンプルに動かしてくれたシナリオでした。淡い思いやノスタルジーを呼び起こしてくれる作品です。そして強くて悲しい愛があったので出演を決めました」と話していた。共演のスエについて「口数が少なくて少し内向的な性格ですが、演技に対する情熱をカメラの前で発揮することができる女優」と話すと、スエも撮影中のイ・ビョンホンを「たくましい山のような存在」と話し、互いに信頼できる相手であったことが伺えた。

 途中から藤井フミヤが登場して、日本版エンディングテーマ『大切な人へ』を披露。「曲の感じがこの映画に合っている」と感想を述べたイ・ビョンホンとスエに続いて、感想を求められたチョ・グンシク監督は、マイクを向けられたことに気づかない様子。どうやら音楽に酔いしれていたようだ。

 舞台挨拶の後、試写会が行われた。


記者会見

   日時:1月18日(木)11:00〜
   場所:セルリアンタワー東急ホテル ボールルーム
   司会:田代親世

Q: イ・ビョンホンさんとスエさんはお互いにどのような印象を持っていますか?
イ: シナリオを読んだときにスエさんの顔が最初に浮かびました。映画を観ていただけると分かると思いますが、スエさん本人とジョンインはとても似ていると思います。
スエ: 共演する以前からビョンホンさんが出演する作品を観て大ファンでした。第一印象はドラマで観ていたときのイメージそのままに、優しくて暖かくて、そして女性に愛される資格のある方だと思いました。

  

司会: ちなみに監督は、お二人にどのような印象を持っていますか?
監督: 本当に二人ともカッコイイし、美しいし、嫉妬を感じながら仕事をしていました。

Q: まだ生まれていない1960年代を演じるにあたって難しかったことは?
イ: 確かに私は1960年代を生きていないのですが、子供の頃は1960年代の残像が残っていましたので、その時代を察することはできます。イデオロギーの対立によって人々の間に誤解が生じるような状況を、今の時代ではなかなか理解できないと思います。しかし私は小学校の頃に歪曲された反共教育を受けた世代ですから、ある程度は理解できました。人は時間と場所が違っても、あまり違わないものだと思います。もし違いがあるとすれば、当時は純情というものが残っていたと思います。
スエ: この映画は愛がテーマになっていましたので、時代的な背景よりも当時の人達がどのような恋愛をしていたか考えました。その結果、愛に対する視線は変わらないと思いました。

  

Q: イ・ビョンホンさんは実際の年齢とはかけ離れた20代前半と60代を演じていますが、苦労された点は?
イ: 20代は自分も大学生活で経験してきた年齢ですので、当時を思い出して、情熱的で心が満ちているように演じました。その頃の年齢はどのような刺激に対しても大げさに対応した年代だったと思います。同じ刺激でも20代と60代では反応が違うと思いました。60代になると喜怒哀楽もすべて知っていて、心の中に傷も負っているでしょうし、余裕も出てくるのではないかと思います。若い頃には想像もしなかった反応、普通だったら驚くべきところを笑い流してしまうような、余裕があるのでないかと思って演じていました。

司会: 最後に監督からこの映画をどのように観ていただきたいかを含めて、メッセージをお願いいたします。
監督: 実際にこの映画を観ていただければ、感じていただけると思いますが、この映画の魅力はここに居る二人と悲しいストーリーだと思います。外見の美しさやカッコ良さではなく、心から表現される悲しさや美しさ、そういうものがきっと皆様の心に触れて感動させると私は信じております。


取材後記

 記者会見の間、頬杖をついて笑っているチョ・グンシク監督を見て、初めて会ったときのことを思い出した。2004年の「シネマコリア」でチョ・グンシク監督の『品行ゼロ』を上映したときのことだ。破れたジーンズにビーチサンダル、小さな旅行カバンを手にした監督と初めて会った。ものすごく暑い夏だったけれど、まさかビーチサンダルで飛行機に乗ってくるとは思わず、最初は監督とは思わなかった。あれから2年半、話題作を手掛け、多くの関心を集めるようになっても、どこか心地悪そうにしている監督は、気さくで控えめなビーチサンダルを履いたお兄さんのままだった。

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 《シネマコリア2004特集》 『品行ゼロ』Q&Aセッション


『夏物語』 公式サイト http://www.natsu2007.jp/

 2007年1月27日(土)より、シネマート六本木、シネマート新宿ほかにて全国ロードショー


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