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『サッド・ムービー』記者会見リポート

Text & Photo by Moe
Photo by Kaoru
2006/11/28



 8人が美しく涙を流しているポスターが印象的な『サッド・ムービー』が日本でも公開されました。4つのストーリーそれぞれが少しずつ絡み合い、また主役級の俳優たちが各ストーリーに出演し1本の映画を作り上げているという、1本の映画で4倍楽しめる豪華な映画です。今回はシン・ミナ、チョン・ウソン、チャ・テヒョン、ヨ・ジング(記者会見中の席順左より)が来日したときの記者会見の模様をお届けします。

   日時:2006年11月1日(水)
   場所:パークハイアット東京



司会: チョン・ウソンさんにお尋ねします。この映画の企画からキャスティングまでの流れを教えてください。そして、チャ・テヒョンさんを推薦なさったように、これからもご出演される作品のキャスティングや製作に関わることはあるのでしょうか?
チョン: シナリオを読んだときに、チャ・テヒョンさんが頭に浮かびました。そこで、チャ・テヒョンさんに「こういったシナリオがある」ということを薦めました。しかしあくまでも薦めただけで、最終的に出演を決めたのはチャ・テヒョンさん自らの意思でした。彼が出演を決めて一緒に仕事ができるようになって嬉しく思っています。私は出演が決まったときに、これから他のキャスティングが決まるという状況が多いので、そういうときは自分の頭の中で想像して、この役はこの人が良いのではないかと製作者や監督に提案をすることがよくあります。

司会: チャ・テヒョンさんにも聞いてみたいと思います。シナリオを読んでどんな点に惹かれて出演を決めましたか?
チャ: まずは非常に多くの俳優さんたちが一緒に出ているので、嬉しく思いました。自分の好きな俳優さんたちが集まって、仕事ができることがとても大きな魅力だと思いました。そしてシナリオに関しては、私が演じた役柄というのが私がうまくできそうな役だ思い気に入ったからです。

司会: チョン・ウソンさん、シン・ミナさん、ヨ・ジング君はどうでしたか。
シン: 以前、ハリウッド映画で『ラブ・アクチュアリー』という映画がありましたが、あんな風にたくさんの俳優さんたちが集まってひとつの仕事ができることは非常に良いことだと思っていました。私もそういった映画作りに興味があったのですが、今回は4組のカップルの別れが描かれています。『ラブ・アクチュアリー』のように、楽しい雰囲気ではなくちょっと重いところもありますが、非常に美しい話となっていて、楽しい映画になるのではないかと感じ、この映画に出たいと思いました。それが叶って嬉しく思っています。
ヨ: 僕はこの映画に出てみたいと思っていたので、監督が出演させてくれたことに感謝しています。シナリオを読んだとき、そして僕が演じたパク・フィチャンという役はお母さんのことを思いやる子供です。ただ、僕自身は普段いたずらっこでお母さんのことを思いやるということは考えられないので、パク・フィチャンはとても良い子だなと思いました。
チョン: 最初にシナリオを読んだとき、別れをこのように美しく表現できるのだという点でとても驚きました。実は、シナリオを読んだときは出演を前提として読んだのではなく、あくまでもモニターのような形で感想を聞かせてほしいと言われて読みました。最初に頂いたシナリオはエピローグの部分で、先ほどシン・ミナさんが話した『ラブ・アクチュアリー』のような感じのものだったのですが、それが私にとっては残念に思いました。なぜかと言うと、こんな素晴らしいシナリオなのに、東洋的な感情表現や韓国的なところをもうちょっと活かせれば良いのに、『ラブ・アクチュアリー』のまねをしているように感じられたからです。しかし本編はそういったところは変えています。美しい色々な愛を描いていることに興味があったし、俳優として自分の力をこの映画に捧げて、役に立ちたいと思いました。出演の量はさほど多くは無いのですが、美しい物語の一部になれるということで、幸せを感じました。

司会: 『サッド・ムービー』の中ではどのエピソードが一番好きですか? また、別れという悲しい経験をされたことはありますか?
チャ: まず、私は4つの話の中で・・・ 実はシナリオを読んだ段階で私が演じた部分が一番気に入っていました。それがこの映画の出演を決める要因になったほどです。最初は、チョン・ウソン先輩からシナリオが良いと薦められたというのもあり、シナリオを読んだのですが、私が今回演じたところが一番気に入ったから決めたというほど好きです。あとで完成した映画を観たら、ヨ・ジング君が演じたお母さんと息子の愛情を表している部分と別れが一番悲しくて胸が痛くなりました。そして、別れというのは個人的に経験したことがありますが、まだ自分自身は新婚ですので、そういう話をこういうところでするのは控えたいと思います(笑)。すみません。
ヨ: 僕は僕自身、チャ・テヒョンお兄さん、チョン・ウソンお兄さん、シン・ミナお姉ちゃんがそれぞれが映画の中で別れるとき、そんな場面が一番すてきだなと思いました。中でも、チョン・ウソンさんが演じた役で映画の中で火災の中イム・スジョンさんに別れを言う部分がとても気に入っています。別れた経験は無いんだけど・・・
チョン: あの話があるじゃないか。
ヨ: 小学校2年のときに、好きな女の子が引越しをしたのが悲しかったです(笑)。
シン: 私は個人的に自分が演じたエピソードが気に入っています。撮影しているとき演技に集中しているためか、やはりとても気に入っています。他の話では、死があったり、永遠の別れがあるカップルがいるじゃないですか。でも、私が演じたものは可能性を残したうえでの別れだったと思います。しかしスウンという女性はとてもか弱くて、コンプレックスがあるだけに可能性があるといっても、その別れは非常に心が痛いところがあったと思います。ほかのエピソードとは差別化されたものがあったと思います。そして人というのは出会いがあれば、必ず別れはあるのだと思います。私も出会いをして別れを経験しましたが、そういった悲しみを通して愛や親のことを思ったりし、別れは悲しいだけじゃなく美しい思い出も作られていくのではないかと思います。
チョン: シナリオを読んだときは、チャ・テヒョンさんが演じたハソクに興味がありました。自分の別れを自分で代行するという点がとても妙な気がし、楽しくもあるような・・・ 胸が痛くなる、そんな感じを受けました。実際、映画ができあがって観たときは、ヨ・ジング君が出演したフィチャンという子供の純粋なエピソードに心をうたれました。そして、気に入らないところがあるのですが、私が演じたジヌが別れるときのゆがんだ顔がはっきり画面に映ってしまっていたので、シナリオを読んだ印象とかなり違うなという思いがしました。 別れについては、勿論そういった経験はしたことがあります。人は別れという経験によってより美しく誰かを愛したり、美しい恋愛をする機会、そして美しく恋愛をする心を育てられるのではないかと思います。

司会: 皆さん、スクリーンの中でとても美しい涙を流していらっしゃるのですが、涙の演技のコツはありますか?
チョン: 特別な秘訣はないんですが・・・ 置かれた状況の中に身をおいて、自分がどういったことを感じたらいいのかをできるだけ努力して感じるようにしています。そこには当然のことながら自分の中に、第三者の哀れみの気持ちもあって、それも反映されていると思います。シナリオを読んでそのキャラクターをつかんで演じるのですが、そのとき第三者の哀れみも加わって演技につながるのだと思います。
チャ: 個人的に男性が泣くという姿があまり好きではなく、また泣く演技をするのもあまり好きではありません。私にとって泣く演技はいろんな意味で非常に大変なことです。今まで生きてきて、そんなに悲しい経験がそれほどたくさんあったというわけではないので、そういう点で難しいと感じています。『サッド・ムービー』や他の映画でもそうなんですがセリフを言いながら泣く演技であれば、セリフの感情が自然に自分の中に生まれてくるので泣くことはできるのですが、セリフが無く表情だけで自分ひとりで泣かなければいけない演技は、私にとっては大変なことなので自分自身、未熟な点があると思っています。ですから、そんな泣く演技において未熟な自分ですので、これから先は泣く演技はやりたくないです。
シン: 私も泣く演技にたいして、プレッシャーを感じることが多かったです。以前は、演技する際に難しく感じていたので、自分の祖母が亡くなったことを思い出して、悲しみの表現をしました。でも、そういう風な気持ちで演技をすると、劇中の状況と涙が合わないときがあります。モニターを通じて見ると、とかく誇張されたりし、このシーンではこの涙は合わないなと思うことがしばしばありました。ですから、今おかれた状況の中で、悲しさという感情を表現するということが一番観客に伝えられるということがわかりました。今回の『サッド・ムービー』という映画で幸いだったのは、スウンという女性が火傷の痕があったりしてルックスからコンプレックスがあるキャラクターで、元々悲しみを抱えていたので感情表現するのは他の役よりはやりやすかったと思います。そして、映画全体が悲しい雰囲気でしたので、無意識のうちにそういう気持ちになれました。
ヨ: 家族の中の誰かが怪我したり、死んでしまったということを想像すると、涙が自然に流れてきますので、そんな感情を作っていました。あるときは、涙があまり出さなくても良いときも出てきたりしてしまいました・・・ そうやって感情をつかんでいました。

司会: 撮影中の面白いエピソードがあればおしえてください。
シン: 私はしゃべれない役だったのですが、今回の撮影は個人的に楽しくすることができました。ここにいらっしゃるチョン・ウソンさんとイム・スジョンさんと一緒に家で話をする場面もたくさんあったのですが、ウソンさんは役柄なんですが私が耳が聞こえないと思っていたようで、(こちらに話すときは)大きな声になり(私は聞こえているので)つい驚いてしまったことがあります。耳が聞こえない役で、しんどい部分も多かったのですが、そういう部分も撮影していくうちに慣れてきました。後になってからはそういったことを思い出すと笑ってしまうことがありました。
チョン: 私は、演技をするときアドリブをするスタイルではないのですが、スジョンとスウンの2人の姉妹と一緒に出ているシーンで、私はあまり手話が下手なので、そのときにする反応とかそういった点でアドリブがよく出たのだと思います。撮影自体楽しかったです。
チャ: 私はチョン・ウソンさんと違ってアドリブが多いので、今回の映画でも半分以上はアドリブでした。ですから、本来よくするアドリブを抑えなければいけないということが大変でした。今まで、誰かに叩かれるというシーンはたくさんしてきましたが、今回の映画の中ではボクシングをする場面があります。自分は相手を殴ることなく、ずっと殴られっぱなしだったので、6時間くらい殴られていると一日中頭が痛いということがありました。けっして面白いエピソードではありませんが、映画の中でエピソードをということなので、この話をしました。
ヨ: 僕はチャ・テヒョンお兄さんと僕と遊園地で会うという場面があって、僕がため息をするんだけど、同じようにお兄さんもため息をついたりして、言葉のやりとりをするというのが楽しかったです。

司会: 日本の俳優さんなら誰と共演してみたいですか? シン・ミナさんは俳優を、男性は女優の方をお願いします。
チョン: 『ラスト サムライ』に出た小雪さん。
チャ: 名前がよくわからないのですが・・・ 女性でなくても良いでしょうか? 個人的に私が好きなその方、昔私が話した、ど忘れしたその方と、竹中直人さんと共演したいです。
シン: 考えてみたことはないのですが、少し前に日本映画『ゆれる』を観ました。そこに出ていたオダギリジョーさんの演技がとても良かったので、今その質問を受けて彼の名前が浮かびました。
ヨ: 僕は日本映画を観たことがないのでわかりません。日本の俳優に誰がいるのかわからないし。



『サッド・ムービー』
 2006年11月11日(土)より有楽座ほか全国東宝洋画系にてロードショー


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