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ミュージカル『ジキル&ハイド』
リュ・ジョンハン インタビュー

Reported by 小野郁子
Photo by 嶋屋佐知子
2006/2/1



 2006年3月に、Wキャストで東京・大阪で公演が行なわれる『ジキル&ハイド』。昨年末にはジキル・ハイド役のチョ・スンウが来日し、日本公演にかける意気込みと抱負を熱く語りました。

 新しい年があけて間もない1月11日に、もう一人の主演俳優リュ・ジョンハンが、忙しいスケジュールを調整し来日され、都内のホテルでお話を聞く事ができました。リュ・ジョンハンは韓国ミュージカル界の若き新星と呼ばれ、公演オファーの絶えない実力派ミュージカル俳優。ソウル大学声楽科で学んだ彼の卓越した歌声は、観る人の心に深く入り込み、その表現力に心揺さぶられると、観客から高く評価されています。

 インタビューに現れたリュ・ジョンハンは、流行の紫のベルベッドのジャケット姿で、質問に対してとても丁寧に、そして誠実に答えてくれました。また、手の美しい方で話されている時も、言葉で足りない部分を手のしぐさで表現されたのが心に残っています。


韓・動ミュージカル『ジキル&ハイド』日本公演
 2006年3月13日(月)〜19日(日)@東京・ゆうぽうと簡易保険ホール
 2006年3月22日(水)〜24日(金)@大阪・NHK大阪ホール

 詳細は以下のサイトまで!
 http://www.jekyllnhyde.co.kr/japan.html



Q: ミュージカルの世界に入ったきっかけは何ですか?
A: 大学では声楽を学んでいました。将来はオペラ歌手になろうと思っていたのですが、ある日、友人に誘われミュージカル『ジーザス・クライスト』を観まして、その時、とても感動しました。ミュージカルは自分を表現出来るすばらしい世界だと感じ、『ウェスト・サイド・ストーリー』トニー役のオーディションに公募し合格しました。それがこの世界に入ったきっかけです。

Q: 美しい声を保つ秘訣を教えて下さい。
A: タバコや酒は控えるようにしています。プロになった今でも、ボイス・トレーニングは続けています。しかし、長い公演中には体調を崩したり、風邪を引いたりして100%の声を維持出来ない事もあります。そんな時は、その時の精一杯の自分で演じ、舞台を観に来て下さった方々に応える努力をして、理解してもらいます。公演にチケットを買って足を運んで下さるお客様が、私のエネルギーの源です。

Q: Wキャストのチョ・スンウさんはどんな方ですか?
A: 私と彼とは9歳年が違うのですが、彼とはジキル・ハイドの役についてどう演じればいいかとか、ここはこうしてみればなど、よく話をしています。Wキャストで演じる上で、お互いを高めあう事が出来る、とてもすばらしい俳優だと思っています。主演を演じる俳優が違えば、同じストーリーでも別な形になります。本来、Wキャストでの公演はあまり好きではないのですが、『ジキル&ハイド』をチョ・スンウさんとWキャストで演じるのはとてもうれしい事です。

Q: 『ジキル&ハイド』の役の魅力はどんな所ですか?
A: このストーリーは踊って歌ってという楽しい内容ではありません、人の持っている内面を悪と善という形で描いています。演じ手には、どの場面も気が抜けない大変な舞台です。公演後はすべての体力と気力を消耗しつくしますが、俳優として大変に魅力的で演じがいのある役です。

Q: 『ジキル&ハイド』日本公演に対しての抱負を。
A: 韓国で愛された作品を、文化水準の高い日本で初海外公演が出来る事をとてもうれしく感じています。残念ながら日本版『ジキル&ハイド』は観ていないのですが韓国キャストが演じる情熱的で若いエネルギーに満ちている舞台を、日本の皆様に観て欲しいと思います。


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